- 2025.08.08
大阪・関西万博「食と暮らしの未来ウィーク」では、6月5日(木)と16日(月)の両日、特別イベント「ラテンアメリカとカリブ海のコーヒーとカカオをひとくち」が開催され、ベリーズ、ボリビア、コロンビア、キューバ、ドミニカ、グアテマラ、パナマ、ペルーの8か国が一体となり、コーヒーとカカオの文化的・経済的意義を称え、ガイド付きテイスティングを実施し、持続可能なイノベーション、そして重要な経済的役割について議論が展開された。
5日のイベントでは、来場者はパナマの香り高い高地豆、グアテマラのリッチでフルボディのブレンド、キューバコーヒーの大胆で凝縮された味わい、ドミニカ共和国の活気ある農園、ボリビアの伝統的な野生カカオなど、各国の標高、土壌、伝統によって形作られたユニークな品種を紹介。特にベリーズのベルベットのようなクリオロ種カカオやペルーのシルキーでリッチな品種が注目されている。
5日は、ペルー共和国は、ボリビア多民族国家、ドミニカ共和国、パナマ共和国と共に参加、16日には、ベリーズ、コロンビア共和国、キューバ共和国、グアテマラ共和国が参加し、「雇用創出におけるコーヒーとカカオの役割」、「女性のエンパワーメント」、「循環型経済における副産物の再利用」などをテーマにしたラウンドテーブルディスカッションおよびテイスティングを通じて、自国のコーヒーおよびカカオの魅力やそれを支える持続可能な取り組みを紹介した。
近年の研究により、ペルーのアマゾン地域では5,300年以上前からカカオが認識され、栽培・利用されていたことが明らかになっており、また、儀式的な用途としても用いられていたことが確認されている。こうした研究成果は、ペルーが世界最古のカカオ原産地の一つであることを裏付けるものでもある。
ペルーは、「Coffees from Peru」ブランドの活動や、オーガニックを超えたバイオダイナミック農法を取り入れる「Chacra D’Dago(チャクラ・ディ・ダーゴ)」の事例を紹介。在来樹木の再生、排水の管理、太陽光発電の活用など、再生型農業に取り組みや、同農園が2025年のSCA(スペシャルティコーヒー協会)サステナブル・アワードのファイナリストに選ばれていることを説明した。また、当日、カハマルカ地域で栽培されたアラビカ種コーヒー200杯と、同国のカカオを使用したチョコレート100個を一般来場者に提供し、イベントは盛況に終わった。
詳細:https://theme-weeks.expo2025.or.jp/program/detail/683a7545d27ef.html