- 2025.03.25
2024年7月4日、JTBは「夏休み(2024年7月15日~8月31日)に1泊以上の旅行に出かける人」の旅行動向見通しをまとめた。この旅行動向は、各種経済動向や消費者行動調査、運輸・観光関連データ、JTBグループが実施したアンケート調査などから推計したもので、1969年より継続的に調査している。
トピックス:
・夏休みの総旅行者数が6,975万人(対前年95.9%)
・総旅行消費額が3兆2,743億円(対前年96.8%)
・国内旅行は旅行者数が6,800万人(対前年95.8%)、平均費用は42,000円(対前年100.0%)、旅行消費額が2兆8,560億円(対前年95.8%)
・海外旅行は旅行者数が175万人(対前年101.2%)、平均費用は239,000円(対前年103.5%)、旅行消費額が4,183億円(対前年104.7%)
【国内旅行】
旅行者数は暮らし向きがゆるやかに改善する傾向もみられるものの、先行きへの不安に加え、新型コロナウイルス感染症の収束により高まった旅行への意欲がある程度落ち着いたことから前年よりやや減少。平均旅行費用は、物価高で価格自体が上昇しているものの、日数の短期化や、旅行先の変更などの旅行者の工夫もあり、費用の抑制傾向がみられ前年並み。行先は居住地域内、居住地域の隣接県へ分散する傾向にあり、前年と比較すると各地域から「関東」「近畿」への旅行が増加し、子供連れの旅行も回復傾向にある。
旅行目的は「家族と過ごす(32.2%)」が最も多く、次いで「リラックスする、のんびりする(28.3%)」、「食事、地域の味覚を味わう(25.9%)」。旅行日数は「1泊2日(37.6%)」が最も多く、前年から5.1ポイント増加。一方、「2泊3日(32.2%)」は3.9ポイントの減少、「3泊4日(17.0%)」は1.0ポイントの減少。
【海外旅行】
旅行者数は円安や物価高の影響を受け、前年をわずかながら上回り、新型コロナウイルス感染症前の65%程度まで回復。平均旅行費用は、円安や物価高に加え、旅行が長期・長距離化する傾向もあり、前年よりも上昇した。アジアを中心とした近隣への短期旅行は継続して人気が高いものの、今年は欧州など長期に遠方へ旅行する意向がやや回復するほか、円安の影響が少ない地域を選ぶ傾向にある。
本調査対象者2,060人のうち、今年の夏休みの旅行先を「海外」と答えた人は137人(6.7%)。旅行日数は「3泊4日(22.6%)」が最も多く前年より4.0ポイントの減少、次いで「2泊3日(13.9%)」が6.2%の減少。また旅行費用は「15万円~20万円未満(21.2%)」が最も多く、次いで「40万円以上(17.5%)」。行先は上位から、「ヨーロッパ(17.5%)」、「韓国(15.3%)」、「東南アジア(14.6%)」。
JTBの海外旅行の予約状況は前年比130%で、好調な方面はハワイ、韓国、シンガポール、台湾などのアジア。また、ヨーロッパは前年から大幅に回復、またアジアの中でもやや遠方のシンガポールやバリ島、オーストラリアなども回復。