- 2025.08.15
世界最大級のデジタルトラベルプラットフォーマー「ブッキング・ドットコム(Booking.com)」 は、世界33の国と地域における37,000人以上の消費者を対象に、日常生活や旅行の中でAIをどのように活用し、どれほど信頼し、どのような意識を持っているかを調査した「AIに関するグローバル意識調査レポート」を発表した。
概要(1)AIに対する意識
全世界の回答者の91%(日本:91%)がAIに期待を寄せており、79%(日本:60%)がAIの仕組みに精通していると回答。
消費者の89%(日本:83%)が今後の旅行計画にAIを活用したいと考えており、AIアシスタント(世界:24%、日本:10%)は旅行ブロガー(世界:19%、日本:14%)やソーシャルメディアのインフルエンサー(世界:14%、日本:9%)よりも信頼できる情報源と認識。
世界中の消費者はAIに対して多様な意識を持っており、それらは主に「AI愛好家」、「AI支持者」、「AI慎重派」、「AI懐疑派」、「AI反対派」といったグループに分類することができる。AIへの関心が高まっている一方で、「AIを完全に信頼している」と答えた人はわずか6%(日本:1%)、91%(日本:93%)が少なくとも1つ以上の懸念を抱いていることが明らかになった。
AIが独自に意思決定を行うことに対して抵抗がないと答えたのはわずか12%(日本:3%)で、自動化に対して消費者が一定の制御や判断の余地を求めている実態が浮き彫りとなった。
AIはすでに日常生活に深く浸透しており、回答者の98%(日本:97%)がAIを活用した検索を利用し、86%(日本:52%)がストリーミングサービスのおすすめ機能を使用。また、77%(日本:46%)が生成AIツールを活用していると回答。
AIによる自律的な意思決定に抵抗がない人は12%(日本:3%)に過ぎず、25%(日本:40%)は「判断がつかない」と答え、10%(日本:4%)は「非常に不安を感じる」と回答。人間による最終的な承認がない限り、AIを完全に信用することには躊躇する結果に。つまり、AIは「人間の判断に代わる存在」ではなく、「判断を支援・補完するツール」として活用されることで、より大きな可能性が開かれていくと考えられる。