- 2025.04.30
カタールの首都ドーハにある「カタール博物館(Qatar Museums)」は、世界有数のイスラム芸術の殿堂であるイスラム美術館(Museum of Islamic Art: MIA)の改装と、常設展示室の既存作品に加え、新たに収集した作品を含む1,000点以上の展示が完了し、2022年FIFAワールドカップ・カタールの開催に合わせて、2022年10月5日から一般公開を再開する。
今回のイスラム美術館のリニューアルオープンは、カタールの多様な文化活動を監修、促進、奨励する国家的な文化活動プロジェクト「カタール・クリエイツ(Qatar Creates)」の一環。
一新した常設展示室では、わかりやすいガイドツアーや展示作品の説明資料の他、家族連れや若年層の来館者のアクセシビリティ向上のため、新たにモバイル機器や子ども向けの資料を導入。各ギャラリーは、歴史的・文化的テーマ、時代、地域ごとに構成され、伝統的なイスラム工芸を展示している。また、新たに「東南アジアのイスラム」に関するスペースを設け、イスラム世界とそれ以外の世界の商品取引や思想の交流に関する展示を通じて、異文化のつながりに焦点を当てている。
2022年10月26日から2023年2月25日までの期間、企画展『Baghdad: Eye’s Delight』を開催する。この企画展は、アッバース朝(750-1258年)の首都であったバグダッドの伝統的遺産、20世紀以降に再び芸術や文化、商業の中心地として栄えたバグダッドの後世に残すべき遺産を紹介する。
イスラム美術館は、2008年に開館。プリツカー賞受賞の建築家I.M.ペイ氏が設計し、カタール博物館議長のシェイカ・アル=マヤッサ・ビント・ハマド・ビン・ハリーファ・アル=サーニー氏のリーダーシップの下にオープンした最初の施設である。
Qatar Museums
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