- 2025.06.23
トルコ共和国文化観光省が推進する「ナイト・ミュージアム・プロジェクト」は、来場者に楽しんでもらうために、夜間にもトルコ各地の貴重な文化遺産を鑑賞できたり、ライトアップしたりする取り組みとして、2025年6月1日から新シーズンをスタートした。2024年の初年度は、イズミルのエフェソス遺跡やデニズリ・パムッカレのヒエラポリスなど、国内屈指の文化財が舞台となり、約39万5,000人の参加を集めるなど大きな反響を呼んだ。
全国27か所の歴史的施設がライトアップされ、夜間にも一般公開されている。また、トルコ全81県での観光促進を目指すことからプロジェクトは規模を拡大。イスタンブルのシンボルであるガラタ塔や、カッパドキアの貴重な考古遺跡と地下都市など歴史的名所が新たに加わった。ナイト・ミュージアム・プロジェクトは10月1日まで実施される。
イスタンブルでは、イスタンブル考古学博物館(閉鎖エリア除く)、アヤソフィア歴史・体験博物館、トルコ・イスラム美術博物館が午後10時まで開館。加えて、ガラタ塔は午後11時までの見学が可能となる。一方、首都アンカラでは、トルコ共和国初期の歴史を今に伝える2つの博物館が夜間までオープン。ヒッタイト、ウラルトゥ、フリギアなど古代文明の貴重な遺物を収蔵するアナトリア文明博物館と、建国の父ムスタファ・ケマル・アタテュルクの最初の安置所である民族学博物館は、それぞれ午後9時まで開館。
エーゲ海料理で知られるイズミルでは、ローマ時代に栄えた古代都市エフェソスと、かつてのアルサンジャク・テケル工場を再生したカルチャー&アート・ファクトリーの2施設が夜間公開を開始。エフェソス遺跡は水曜から土曜の週4日、午後11時まで開場され、140年の歴史を持つ産業遺産をリノベーションしたカルチャー&アート・ファクトリーは午後9時まで入場可能。
また、ムーラ・ボドルムでは、海洋考古学の貴重なコレクションを誇る「ボドルム海洋考古学博物館」が午後10時まで公開されるほか、デニズリでは古代都市ヒエラポリス(パムッカレ)を午後11時まで見学できる。地中海沿岸部では、アンタルヤを中心にさらなる史跡が夜間公開の対象になり、アンタルヤ博物館、アランヤ博物館、ネクロポリス博物館に加え、アスペンドス、パタラ、サイドの各考古遺跡が午後10時まで開放される。
そのほか、世界遺産のアディヤマンのネムルト山、カッパドキアの多くの奇岩群が広がるネヴシェヒル、東南アナトリアの重要都市であるガジアンテップとシャンルウルファ、シャンルウルファ、黒海地方のサムスンなどでもプロジェクトに参加している文化施設が多数ある。
Night Museum 詳細:https://goturkiye.com/night-museums