赤ワインのブドウ品種「ツヴァイゲルト」の里クロースターノイブルク修道院
期間:指定なし
[リスヴェル編集部]2022年07月26日公開

エリア:ヨーロッパ  > オーストリア / ジャンル:名所旧跡・観光施設 , 

900年の歴史を誇る「クロースターノイブルク修道院」は、オーストリア最古のワイナリーのある修道院。信仰とワイン文化が融合するニーダーエステライヒ州の偉大な文化遺産のひとつである。ウィーンの森の東北端をなす丘陵を背にドナウ川を前にした景勝地に位置し、ウィーン市内から北へわずか電車で15分、最寄り駅から徒歩10分。アウグスチノ会司教座聖堂参事会の修道院としてバーベンベルク家の辺境伯レオポルド3世によって1133年に建設された。2009年には秋篠宮ご夫妻が訪問している。

修道院と教区教会からなるクロースターノイブルク修道院は、ロマネスク様式の部分は1158年以後に建設されたもので、ゴシック様式の南塔は1370年頃に、第二の塔は1644年に完成。1634年から1645年にかけてJ.B.カルローネによりバロック様式に改修。1642年にバロックオルガンの完成。1730年から1740年にかけて皇帝カール6世がバロック様式の建物を新築。老朽化してきた塔など1882年より10年かけてフリードリッヒ・シュミットによりネオロマネスク、ネオゴシックに改修された。美術史における中世の芸術作品として、レオポルド礼拝堂にある1181年に完成したヴェルダンの祭壇は、修道院で最も価値のある芸術品である。祭壇は横に並ぶ3つの面において宗教的な時代が表現され、51のエナメル板から構成されている。祭壇の裏にはオーストリア最古の板絵4枚のテンペラ画が描かれている。

そして、クロースターノイブルク修道院には1114年からぶどうを栽培しているオーストリア最古のワイナリーもあり、108haのブドウ園で自然と環境に優しい持続可能なブドウ栽培を行っている。オーストリアで最も広く栽培されている赤ワインのブドウ品種「ツヴァイゲルト」は、フリードリッヒ・ツヴァイゲルト氏によって1922年にクロースターノイブルク修道院で生まれた。つまり、今年2022年はツヴァイゲルト誕生100周年に当たる。

オーストリアでのツヴァイゲルトの栽培シェアは、赤白ワイン全体で見ても白ワインのグリューナー・フェルトリーナーに次ぐ2番目に多く、オーストリアの赤ワインを代表するフルボディでありながら、フルーティでサワーチェリーの香りが特徴で人気も高い。ちなみに日本の北海道でも栽培されている。

クロースターノイブルク修道院(Stift Klosterneuburg)
住 所:Stift Klosterneuburg, Stiftsplatz 1, A-3400 Klosterneuburg


営業時間や入館料、ツアーなどの詳細:https://www.stift-klosterneuburg.at/en/visit-and-experience/information/

オーストリア政府観光局
https://www.austria.info/jp/where-to-go/provinces/lower-austria/stift-klosterneuburg

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