トルコを代表する世界遺産アヤソフィア
期間:指定なし
[リスヴェル編集部]2020年09月16日公開

エリア:中東  > トルコ  > イスタンブル / ジャンル:名所旧跡・観光施設 , 

世界有数の建築遺産を数多く有するトルコの中でも、トルコの異文化共存の象徴である世界遺産「アヤソフィア(ギリシャ語ではハギア・ソフィア)」が改名し、「アヤソフィア イ ケビル ジャーミィ(Ayasofya-i Kebir Camii)」になり、博物館からモスク(イスラム教礼拝所)へとかつての役割を取り戻すこととなった。

アヤソフィアは、近隣のトプカプ宮殿博物館と並ぶイスタンブールを代表する人気観光スポットのひとつ。1985年にユネスコ世界文化遺産に登録され、現在も礼拝時間以外は館内を見学できる。

アヤソフィア イ ケビル ジャーミィ
開館時間: 月曜日~日曜日(24時間無休)
入場料 : 無料
公式サイト(英語): https://muze.gen.tr/muze-detay/ayasofya
※ 礼拝中は館内の見学不可
※ ガイド付きモスク体験ツアーあり

アヤソフィアまたはハギア・ソフィアは「聖なる叡智」を意味する。537年にユスティニアヌス1世が東ローマ帝国の首都コンスタンティノープル(現イスタンブール)にある、古くビザンチン時代から聖なる場所とされていた丘の上に建設され、当時は最も壮大な宗教施設であった。独特なデザインと巨大なドームがそれを特徴づけ、当時の技術では不可能と思われた建築課題の数々を克服する最先端の建築技法が導入されてきた。

1453年、オスマン帝国メフメト2世がイスタンブールを征服し、モスクに改築するまでの916年間は教会として機能していたが、オスマン帝国がイスタンブール征服直後から可能な限り最善の方法で建物の維持に努めた。そのため、数度の増築を繰り返しつつ、モスクとして存続することができたと言われている。

アヤソフィアはオスマン帝国時代にミナレット(尖塔)、メドレセ(学院)、小学校、祈祷告知係用の宿泊所、水源とセットの貯水槽、公共の噴水、日時計、評議委員会室などが徐々に加えられ、複合施設へと変貌していった。建築としての最大の特徴は、中央部分を占める巨大なドーム。また、様々な時代のモザイクに彩られるアヤソフィアの中でも、建設当初から残るナルテックス(キリスト教の聖堂や教会の拝廊)の抽象モザイクは一見の価値がある。9世紀に制作されたとみられる「聖母子像」や「熾天使像」を始め、ビザンチン時代からの歴史的なモザイクも残されている。

アヤソフィアでもうひとつ有名なのは、2004年に守衛室の下で生まれて以来、この建物に16年も住み続けている名物ネコの「グリ」。「アヤソフィアの猫」として世界の旅行者たちから注目を集めるグリは、世界で最も撮影される猫の地位を獲得しており、世界中の人々がグリ専用のSNSアカウント (https://www.instagram.com/hagiasophiacat/)をフォローしている。

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