米国の消費者意識に学ぶ新型コロナウイルスがもたらす「旅行」への影響
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[リスヴェル編集部]2020年06月 9日公開

エリア:指定なし / ジャンル:旅行準備 , 

顧客満足度調査や消費者動向に関するリサーチ・コンサルティング会社「J.D. パワー」は、米国で実施した旅行に関する調査結果を発表した。

米国では新型コロナウィルスの爆発的な感染拡大により日本以上に甚大な被害を受けているが、徐々に経済活動の再開も進みつつある。J.D. パワーは、3月中旬と4月中旬の2回、過去1年間に旅行経験のある米国の消費者を対象に調査し、コロナ感染拡大後の旅行に対する意識を明らかにした。

TOPICS ① 今後6か月以内の旅行に関する意向

今後6か月以内での旅行予定の割合は、3月中旬時点よりも4月中旬時点で10ポイント近く低下。(レジャー目的:54%→43%、ビジネス目的:15%→7%)
米国における感染の爆発的拡大が米国民の旅行意欲に大きくブレーキをかけているが、依然として6割以上が旅行意向を示す。

TOPICS ② 今後6か月以内に旅行をしない理由

移動制限措置、経済的余裕のなさ、感染への不安が旅行を妨げる3大要因。今後6か月以内に仕事やプライベート目的での旅行予定がない層に理由を尋ねたところ、「今後の6か月間に旅行を計画できるほど移動制限措置が緩和されると思わない」(42%)「旅行をする経済的余裕がない」(41%)「新型コロナウイルスのせいで旅行中に具合が悪くなることが心配」(38%)という3つが4月中旬の主な理由。

TOPICS ③ 今後の旅行中の新型コロナウイルス感染に対する不安

新規感染のピークを過ぎた4月中旬では今後の旅行時における新型コロナウイルスへの感染の心配は減少しているが、依然として3割が不安を感じている。

TOPICS ④ 今後してみたい旅行について

移動制限措置が解除された後、どのようなタイプの旅行であればしてみたいかを尋ねたところ、上位は「車での近場の旅行」(77%)、「車での遠くへの旅行」(59%)で、プライベート空間が確保でき、他人と接触する機会の少ない「車」での旅行から回復していく結果。「飛行機を利用しての国内旅行」も30%を超えているが、「飛行機での海外旅行」は20%に留まり、飛行機を利用した海外への渡航への意向回復には時間がかかることを示唆。「ホテル宿泊を伴う旅行」は48%と半数近くで、「民泊に滞在する旅行」の21%を大きく上回る。ホテルに対する衛生面での信頼を反映しているものと思われる。

TOPICS ⑤ 旅行関連事業者に求める対策について

今後の旅行に対する不安を払拭するために、旅行関連事業者(ホテル、航空会社、クルーズ会社、交通機関など)に求めることは何かを尋ねると、最も多かったのが「実施している清掃、消毒、感染防止アクションについて知らせてくれる」(ビジネス旅行者42%、プライベート旅行者38%)、次いで「旅行先における新型ウイルスの発生状況を毎日アップデートしてくれる」(同36%、37%)となり、具体的な感染防止策、現地の感染発生状況を望んでいることが明らかになった。

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