- 2025.05.01
ユネスコ世界遺産登録数が世界一のイタリア。イタリア政府観光局によると、今年の7月上旬に51番目の新しいユネスコ世界遺産に登録されたのが、シチリア・ノルマン王朝時代の9つの歴史的建造物群。これらの建造物は、空間設計・構造・装飾の点において、シチリアにおけるヨーロッパ・イスラム・ビザンツの社会的・文化的な融合を示す貴重な事例として、多様な出自の人々と様々な宗教がこの地において共存していたことを伝えている。
アラブ・ノルマン時代の栄華の跡が今も残るパレルモは、シチリア北部に位置し、ノルマン王国のシチリア統治時代(1130年~1194年)にさかのぼる。世界文化遺産に登録された建造物は、パレルモ市内の2つの宮殿、3つの教会、そして大聖堂と橋。また、パレルモ県内のチェファル大聖堂と、モンレアーレ大聖堂を含む9ヵ所。
そのどれもがシチリアにおいて、西洋とイスラム・ビザンチン文化圏の異なる社会・文化要素が見事に融合し、全く新しい空間、構造、装飾様式が誕生し発達した。また9つの建造物は、当時の異なる宗教をもつ異民族(イスラム、ビザンチン、ラテン、ユダヤ、ロンゴバルド、フランス)が共存を果たし繁栄したことをも証明している。
新たに世界文化遺産に登録された9つの歴史的建造物群:
ノルマン王宮とパラティーナ礼拝堂
サン・ジョヴァンニ・デリ・エレミティ教会
サンタ・マリア・デッランミラリオ教会(マルトラーナ教会)
サン・カタルド教会
パレルモ大聖堂
ジーザ宮殿
アンミラリオ橋
チェファル大聖堂
モンレアーレ大聖堂
詳細はイタリア政府観光局公式サイトへ → http://visitaly.jp/palermo-arabo-normanna.html