本来の孤島の姿に回復する世界遺産モン・サン=ミッシェル
期間:2014年7月22日から
[リスヴェル編集部]2014年08月28日公開

エリア:ヨーロッパ  > フランス  > モン・サン・ミッシェル / ジャンル:観光情報・観光局・現地便り , 名所旧跡・観光施設 , 

1979年にユネスコ世界文化遺産に登録され、海に浮かぶ修道院で知られるフランス北西部の観光地「モン・サン=ミッシェル」で2014年7月22日に新たな橋が開通した。本来の美しいモン・サン=ミッシェルの姿を取り戻すための湾再生計画の一環。

モン・サン=ミッシェルは、フランス西海岸ノルマンディー地方とブルターニュ地方の境にあるサン・マロ湾に浮かぶ小島に築かれた修道院。フランス語で、「Mont(モン)=山」、「Saint(サン)=聖」、「Michel(ミッシェル)=キリスト教の大天使ミカエル」、つまり“聖ミカエルの山”を意味する。

サン・マロ湾は、潮の干満の差がヨーロッパでも最大の場所と知られ、満潮と干潮の差が15メートル以上ある。かつてモン・サン=ミッシェルは、満潮時に孤立した海に浮かぶ孤島となり、干潮時に自然に現れる陸橋により人々は巡礼のために島を訪れていた。その後、本土と島を結ぶ堤防道路の完成によって、いつでも島に渡れるようになったが急速な陸地化が進んでいた。

1870年代に設置された堤防道路は、次第に土砂が堆積して本土とつながってしまう欠点があったため、海に囲まれた本来の修道院の姿を見られる機会が少なくなっていた。そこで本来の「孤島」の姿を回復するため、フランス政府や地元自治体は2006年に湾再生計画の工事に着手。8年の歳月を経て新しい橋が完成した。新しい橋は全長760メートル、橋脚は12メートル間隔で設置され、潮の流れをせき止めにくい構造になっている。これまでの堤防道路は撤去され、モン・サン=ミッシェルの景観を保つための湾再生計画は2015年夏頃に完了する予定。

フランス観光開発機構によると、モン・サン=ミッシェルが「孤島」となる満潮時の計数が110以上の日。2014年9月では次の日時が狙い時だそうだ。波がモン・サン=ミッシェルに押し寄せる様子を観察したい場合は、満潮の2時間前にいることをお勧め。また、モン・サン=ミッシェルの潮の干満については、モン・サン=ミッシェルの公式サイトの「Times of the tides」で公開している。

9/7(日) 6:14、18:40
9/8(月) 7:09、19:32
9/9(火) 7:59、20:20
9/10(水) 8:44、21:04
9/11(木) 9:27、21:46
9/12(金) 10:06、22:24
9/13(土) 10:42、23:00
9/14(日) 11:17、23:36

モン・サン=ミッシェルの公式サイト
http://www.ot-montsaintmichel.com/

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