- 2026.04.27
星野リゾートは、重要文化財「旧奈良監獄」(奈良県奈良市)を活用した「奈良監獄ミュージアム by 星野リゾート」を4月27日に開館した。入場料は大人2,500円から(税込)。1908年に近代化を目指した国家プロジェクトとして建設された同施設は、明治政府が整備した「明治五大監獄」のうち唯一全貌が現存する建造物で、2017年に国の重要文化財に指定されている。コンセプトは「美しき監獄からの問いかけ」。歴史展示にとどまらず、デザインとアートを通じて「自由とは何か」を来館者に問いかける構成となっている。
施設の設計は、多くの裁判所・監獄建築に関わった山下啓次郎氏が手がけた。中央の見張台から舎房が放射状に伸びる「ハヴィランド・システム」やイギリス積みの赤レンガ壁など、当時の意匠と機能性を兼ね備えた建築美がそのまま公開されている。全96室の独居房が連なる「第三寮」はヴォールト状の天井と高所の窓から自然光が差し込む構造で、人権への配慮が見て取れる。1906年だけで延べ15万人以上の受刑者がレンガの製造・積み上げに携わったとされている。
展示は3棟に分かれている。A棟「歴史と建築」では8つの展示室で奈良監獄の歩みと日本の行刑制度の変遷を紹介。B棟「規律と暮らし」では規律・食事・衛生・作業・更生・お金・自由の7つのテーマで受刑者の日常を描き、来館者自身の生き方への問いへとつなげる。C棟「監獄とアート」では、かつての医務所を改装した空間に5組のアーティストの作品と刑務所アート展の応募作を展示。アートディレクターの佐藤卓氏とMuseography SupervisorのAdrien Gardère氏が監修を担っている。
施設内にはミュージアムカフェとショップも設けられており、少年刑務所時代に人気のメニューだったカレーをモチーフにした「レンガカレーパン」(600円・税込)や「チーズケーキ 1908」(600円・税込)を提供。ショップには全国の刑務所作業製品のギャラリーも併設されている。カフェ・ショップの利用はミュージアム入場者限定となっている。
【施設概要】
施設名:奈良監獄ミュージアム by 星野リゾート
所在地:奈良県奈良市般若寺町18
開館時間:9:00〜17:00(最終入館16:00)
定休日:なし
入場料:大人2,500円〜(税込)※事前予約を推奨
アクセス:近鉄奈良駅より直通バスで約18分「奈良監獄ミュージアム前」下車徒歩1分
公式サイト:https://hoshinoresorts.com/nara-prison-museum/ja


