- 2025.11.17
香港島の中心部にも近く、昼夜活気の溢れるエンターテイメント街、コーズウェイ・ベイ。表通りから一歩入った静かな一画に、昨年、大改装を経てフレンチ・タッチのラグジュアリー・ホテルに生まれ変わった「ランソン・プレイス・コーズウェイベイ(Lanson Place Causeway Bay)」。
アイボリートーンのコラムに支えられたエントランスをくぐると、外の賑わいとは別世界の落ち着いたレセプションに迎えられる。その奥に続くオランジェリー(温室)風の優雅なラウンジで、ウェルカム・ドリンクを傾けながらのチェック・イン。
188室の客室は、天井までの窓から自然光に包まれるパステルトーンを基調にしたモダン・クラシックなインテリア。客室の半数は、長期滞在にも好評なスィート・タイプで、85~180㎡のペントハウスも数室ある。このため、ホテルというより、ラグジュアリーなレジデンスのような落ち着いた雰囲気だ。24時間のランドリーやジムも完備。
2階にあるサロン・ランソンは、ゲストらが自由寛げるリビング・ルームでもある。食事はもちろん、お茶や軽食などがゆったり自由に楽しめる。サロンの奥にあるバー・カウンターには、珍しい酒類が並ぶ。毎夕異なる香港にちなんだオリジナルのカクテルとカナッペのセット「香港・オデッセイ」が人気だ。
通りに面した屋外のバルコニー席で、スージー・ウォンの名をとった薔薇色のカクテルを味わっているうちに、階下の活気に誘われて夜の街に出ていた。1960年代に話題になった映画「スージー・ウォンの世界」の舞台も確かこのあたり。その少し猥雑でスリリングな面影を追いながら、24時間眠らない街をスージー気分で満喫する。遊び疲れた心身を、ランソン・プレース・コーズウェイベイがオアシスのような心地よさで癒してくれた。
ランソン・プレイス・コーズウェイベイ
Lanson Place Causeway Bay
133 Leighton Road Causeway Bay Hong Kong
+852 3477 6888
https://www.slhhotels.jp/hotels/lanson-place-causeway-bay/
世界90か国以上に650軒の個性的な独立系ブティック・タイプのホテルが加盟するラグジュアリー・ホテル・グループ「SLH(Small Luxury Hotels of the World)」のメンバーでもある。
写真・キャプション
1. アイボリー・トーンの優雅な佇まい
2. 心地よく寛げるレジデンスのような客室
3. カクテルとカナッペのセット、香港オデッセイ
寄稿記事
ジャーナリスト 篠田香子
《篠田香子 プロフィール》
国際不動産開発を専門に取材する傍ら、世界各地で激減する旅の原風景を私的に綴る。東京とミラノが拠点。著書に「世界でさがす私の仕事」(講談社)など



