加賀温泉郷・菅生石部神社で1300年以上の伝統を誇る「御願神事」 2月10日開催
期間:2026年2月10日のみ
[リスヴェル編集部]2026年02月 6日公開

エリア:アジア  > 日本  > 石川 / ジャンル:イベント・フェスティバル , 

石川県加賀市の菅生石部神社(すごういそべじんじゃ)では、古来より伝わる冬の勇壮な伝統神事「御願神事(ごんがんしんじ)」が、2026年2月10日(火)に執り行われる。地元では「ごんがんさん」「竹割まつり」とも親しまれ、地域を代表する行事の一つとして長い歴史を今に伝えている。

御願神事は白鳳5年(西暦677年)に天武天皇が国家安泰を祈願して始められたと伝えられ、1300年以上にわたり継承されてきた。祭神は山幸彦・炎出見尊(ほほでみのみこと)とその兄・海幸彦・酢芹尊(すせりのみこと)であり、古代の神軍の戦いを象徴するこの神事は、戦いの中に尚武(武道を重んじる精神)の心を見出すものとされる。そのため「剣道の始まり」とも語り継がれている。

御願神事は単なる儀式ではなく、悪疫退散や浄化を願う地域の祈りであり、冬の厳しい季節に行われる力強い祭礼として多くの見物客を惹きつける。神事が近づくと氏子たちは境内で大蛇に見立てた大縄を編み、神事に備えて約300~400本の青竹を準備する。

御願神事の最大の見どころは、青年たちが白装束に身を包み、境内の石段や石畳で青竹を次々と打ち砕いていく場面。この光景は「竹割まつり」と呼ばれ、激しく響き渡る竹の破裂音と躍動感あふれる動きが冬の静寂を破る。青竹はほとんど割られ、勢いよく飛散する竹片と人々の掛け声が混ざり合う中で、観衆はその迫力に圧倒される。

そして、ほとんどの竹が割られた頃、大蛇に見立てた大縄が拝殿から引きずり出される。これが境内中を引き回された後、橋の上から大聖寺川へ投げ込まれると、神事のクライマックスを迎える。この行為には「悪疫退散」「浄化成就」という祈願が込められており、古来より伝わる風習として大切に守られてきた。

御願神事で割られた青竹は「割り竹」として自由に持ち帰ることができる。地元では「この竹で作った凧はよく上がる」「箸にすると病気に効果がある」「玄関先に置けば魔除けになる」「屋根裏に置くと雷除けになる」などの言い伝えが根付いており、訪れた人々が縁起物として持ち帰る習慣が続いている。

また、御願神事を題材にした写真コンテストが毎年行われ、神事の躍動感や祭礼の伝統美を写し取った作品が多数寄せられている。これも地域文化を次代へ伝える取り組みの一つ。

菅生石部神社の御願神事は、伝統文化の継承というだけでなく、地域の活性化や観光振興にもつながっている。石川県加賀市全体の観光プロモーションにおいても、この行事は冬の名物として役割を果たしており、国内外からの来訪者を迎えるきっかけとなっている。1300年以上の時を越えて今に伝えられる伝統の神事として、訪れる人々に強い印象を残す。来る2月10日には、加賀温泉郷で勇壮な伝統神事を目に焼き付けよう。

御願神事 概要
開催日:2026年2月10日(火)毎年同日開催
時 間:11:00~12:00頃
場 所:菅生石部神社(石川県加賀市大聖寺敷地ル乙81)
公式サイト:https://su5.jp/

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