- 2025.09.22
実際に起こった潜水事故を緻密なリサーチに基づいて映画化した『ラスト・ブレス』が2025年9月26日(金)より新宿バルト9ほか全国で公開される。深海での圧倒的なスリルと没入感がみなぎる映像世界は圧巻である。
世界中の海底に張り巡らされたパイプラインや通信ケーブルを守る飽和潜水士は、“地球上で最も危険を伴う職業”のひとつと言われている。実在の主人公のクリスは、視界が閉ざされた極寒の水深91メートルの海底で孤立し、海上との通信手段や酸素供給を失い、生き延びるための最終手段の緊急ボンベも使い果たしていく。生存確率が刻一刻とゼロに近づいていくタイムリミットが、“息もつけない”サスペンスを生み出し、その緊迫感は観客を釘付けにする。手に汗握るシーンは、クリスをアームで捕まえた瞬間で、奇跡への一歩となる感動のシーンでもある。サバイバルスリラーでもあるが、この映画は絶対に諦めない人々の姿を描いた美しい物語でもある。
エンドロール前に映し出させる実際の映像とテロップは、クリスの暖かさとエネルギー、そして3人の男の生命力と力強さに心を揺さぶられた。ネタバレになるのでそのテロップは伏せておくが、プロフェッショナルとはこのような男たちである。
〈STORY〉
潜水支援船のタロス号が北海でガス・パイプラインの補修を行うため、スコットランドのアバディーン港から出航した。ところがベテランのダンカン(ウディ・ハレルソン)、プロ意識の強いデイヴ(シム・リウ)、若手のクリス(フィン・コール)という 3 人の飽和潜水士が、水深 91 メートルの海底で作業を行っている最中、タロス号のコンピュータ・システムが異常をきたす非常事態が発生。制御不能となったタロス号が荒波に流されたことで、命綱が切れたクリスは深海に投げ出されてしまう。クリスの潜水服に装備された緊急ボンベの酸素は、わずか 10 分しかもたない。海底の潜水ベルにとどまったダンカンとデイヴ、タロス号の乗組員はあらゆる手を尽くしてクリスの救助を試みるが、それはあまりにも絶望的な時間との闘いだった……。
『ラスト・ブレス』 (2025 年|米・英|93 分)
原 題:Last Breath
公開日:2025年9月26日(金)新宿バルト9ほか全国ロードショー
出 演:ウディ・ハレルソン、シム・リウ、フィン・コール、クリフ・カーティス
監 督:アレックス・パーキンソン
脚 本:ミッチェル・ラフォーチュン、アレックス・パーキンソン&デヴィッド・ブルックス
提 供:木下グループ
配 給:キノフィルムズ
公式サイト:https://lastbreath.jp
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