- 2024.12.03
エイチ・アイ・エス(HIS)は、今年の年末年始(2024年12月27日~2025年1月5日出発)の海外旅行予約状況から旅行動向についてまとめた。今年の年末年始は、一般的に年末年始休暇である12月29日~1月3日に加え、前後が土日であることから、土日祝日のみで9連休が成り立つ日並びの良い年。
市場環境
旅行市場は活況な訪日旅行をフックに、首都圏・大都市圏のみならず地方空港への路線拡大が進み、地域差はあるものの国際線の定期便数はコロナ前まで回復。日本人の海外旅行は、円安・物価高などに加え、イスラエル・パレスチナ武力衝突による緊迫状態の長期化など不安定な国際情勢を背景に緩やかな回復が続く状況。また、円相場は、情勢の変化に併せ1USドル=140円~160円台まで値動きするなど、振れ幅が大きい状態が続いている。
サマリー
1.前年比125.3%と好調。9連休ということもあり北米、ヨーロッパ、中近東地域が顕著に増加
2.平均単価は前年比121.0%の241,500円。為替の影響と連休に併せた航空運賃の値上がりにより上昇
3.出国ピークは2024年12月28日、帰国ピークは2025年1月3日
1位 ソウル
2位 台北
3位 ホノルル
4位 バンコク
5位 シンガポール
6位 グアム
7位 セブ島
8位 釜山
9位 ダナン
10位 香港
アジア方面が顕著に人気
海外旅行予約者数全体では前年比125.3%と好調に推移。上位にランクインした方面は全て前年を上回る予約者数だが、特にバンコク(前年比127.5%)、シンガポール(129.3%)、セブ島(136.8%)、ダナン(174.8%)は高い伸びで、今年の東南アジア人気が伺える。背景には、LCCによる選びやすい価格帯の設定や期間限定のチャーター就航などが考えられる。3位のホノルルを除き上位はアジアが占めている。一方で地域別では、北米が前年比142.7%、ヨーロッパが146.5%、中近東が182.6%と他地域より大きな伸びをみせており、日並びの良さが長距離路線地域の追い風になった。平均単価は前年比121.0%の241,500円。航空運賃が連休に併せ上昇したことにより全体的に値上がり傾向の一方、バンコクが前年比103.8%、グアムが同101.3%など、前年並みで推移している方面もあった。
前年より大幅に予約者数が増加した方面としては、1位にベトナムのビーチリゾート、ダナンがランクイン。ベトナム航空の成田路線における期間限定の機材の大型化や地方空港発着でのチャーター就航など、座席供給数の増加により行きやすい環境になったことが影響している。2位には香港、3位にはオーストラリアのケアンズ、4位にはインドネシアのバリ島、5位には予約者数ランキングでも7位に入ったフィリピンのセブ島がランクイン。また、平均旅行日数は6.1日間となった。
調査日:2024年11月5日
調査対象:HISで対象出発日(2024年12月27日~2025年1月5日)の海外旅行を申し込んだ旅行者
対象商品:HISのツアー、ダイナミックパッケージ、航空券(宿泊のみは除く)
調査日時点でのキャンセル数を省いた予約人数より算出
HIS年末年始特集 https://www.his-j.com/season/newyear/