ユネスコ無形文化遺産、新たにトルコから5件登録
期間:指定なし
[リスヴェル編集部]2023年12月21日公開

エリア:中東  > トルコ / ジャンル:観光情報・観光局・現地便り , 

2023年12月4日から9日にかけて、ボツワナ共和国のカサネで開催された第18回保護条約政府間委員会において、新たにトルコから5件ユネスコの無形文化遺産リストに登録された。これにより、ユネスコ無形文化遺産リストに登録されたトルコの文化遺産は30件となり、2番目に文化遺産が多い国となった。

新たなユネスコ無形文化遺産に登録されたのは、「伝統的なオリーブ栽培」、「メイの職人技と演奏芸術」、「螺鈿(らでん)細工の職人技」、「イフタールとその社会文化的伝統」、「イルミネーションの芸術」である。

「伝統的なオリーブ栽培」
丈夫なオリーブの木は、主にその栽培を中心に形成された文化を探究する上で重要な要素のひとつに挙げられている。トルコにおける伝統的なオリーブ栽培とは、「デリジェ」と呼ぶ野生のオリーブの木の接ぎ木、剪定、施肥、オリーブの摘み取りと収穫、オリーブの保存や漬け込みなどの加工、オリーブオイルの抽出など、何世紀にもわたって伝えられてきた伝統的な知識、手法、慣習を意味する。また、特に農村部の担い手が今日に至るまで、何世紀にもわたって伝統的な方法で、オリーブとオリーブオイルを生産していることから、社会的・文化的アイデンティティを維持する上でも重要な役割を担っている。

「メイの職人技と演奏芸術」
メイ(バラバン)は、トルコで何世紀にもわたって演奏されてきた木管楽器。その独特な音色と民族音楽における文化的重要性は、歴史的・文化的な結婚式、祝い事、祭りに欠かせない。

「螺鈿細工の職人技」
トルコ語で「セデフ・カクマ」と呼ばれる螺鈿細工は、その優雅さと複雑な美しさで評価されている精巧な工芸品。この古い技法は、木製の構造物にさまざまな形で開けられた溝に、光沢のある真珠層を繊細に埋め込むもの。インテリアの建築要素、ステッキ、鏡、下駄、額、キャンドルホルダー、くし、すごろくセット、テーブル、椅子、土産物などの日用品に応用されている。

「イフタールとその社会文化的伝統」
ラマダン月に断食を断ち切るための夜食であるイフタールは、社会文化的に深い意味を持つ伝統のひとつ。家族、友人、隣人、親戚が一体となり、共有体験をする一方で、イフタールの食事は食事をはるかに超え、献身、感謝、寛大さ、もてなしを体現している。

「金箔のエレガンスー時代を超えた装飾芸術」
トルコ語で "Tezhip(テズヒプ)"は、トルコで一般的に行われているもうひとつの装飾芸術。「金による装飾」を意味するこの芸術では、何世紀にもわたって写本や書道書、細密画に複雑な金箔が施されてきた。

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