南米3大祭りの一つ クスコのインティライミ(インカの太陽の祭り) 6月24日に開催
期間:2013年6月24日から
[ペルー政府観光庁]2013年06月20日公開

エリア:南米  > ペルー  > クスコ / ジャンル:イベント・フェスティバル , 観光情報・観光局・現地便り , アート・カルチャー・歴史・ミュージック

最も重要なアンデスの宗教行事である、インカ帝国時代の太陽の神を讃えるインティライミ (太陽の祭り)が、今年も6月24日にクスコで開催されます。毎年同日に行われているこの祭りは、南米3大祭りの一つに数えられ、約200の公式儀礼行事、800人以上の演者、12万人もの観衆が国内外から集うことで知られています。

ケチュア語で「インティ」は「太陽」、「ライミ」は「祭り」を意味し、母なる自然の恵みに対して感謝の意を表する行事です。インカ帝国で最も信仰されていた神“インティ”を祀り、豊穣を祈願する、インカの起源を表す祭りとされています。インカ時代には、年に一回王が民衆の前に姿を現す唯一の機会で、各地方より数多くの民衆が当時の首都クスコに駆けつけたと伝えられています。

祭典期間中は、インカ帝国の継承者であるクスコの人々によってさまざまな催し物が執り行われます。インティライミに先んじて、市内では郷土舞踊やコンサート、講演会、クスコ郷土料理の試食会、民族衣装のファッション・ショーなどが開催されます。

【インティライミの聖なる儀式】
6月24日午前9時、お祭りはラッパの合図で開始され、コリカンチャ(太陽の神殿)、クスコのアルマス広場、そして、クスコ市から約2キロのサクサイワマン城塞前の3会場を移動して行われます。人々は色とりどりの衣装をまとって大衆舞踊を踊り、合計840名の演者が登場します。

まず、コリカンチャでは、アクリャスと呼ばれるインカ王に選ばれた女性たちが、ラッパ、ケーナ、ティーニャ(小さな太鼓)で奏でられる音楽に合せて歌と踊りを太陽の神に捧げます。そして、王室の従者や貴族の後に、インカ王とコヤ(王妃)が登場します。大観衆の視線は、ウィリャック・ウム(大司祭)を従え、チチャ・デ・ホラ(とうもろこし酒)を太陽の神に捧げるインカ王の一挙手一投足に集中します。

その後、インカ王は、マヨール広場までパレードをし、正午にワカ(神殿)の高所から太陽の神に向かって、コカの葉の儀式を始めます。儀式では、大司祭は、クラク・アクルと呼ばれる司祭の助けを得て、コカの葉を投げて太陽の神の御心を占います。

さらに、臣民たちに伴われて、インカ王はタワンティンスヨ(インカ帝国)の城塞であるサクサイワマンまで移動します。“太陽の息子”であるインカ王は、コヤ(王妃)、アクリャス(インカ王に選ばれた女性たち)、クラカ(地域の首長)そして戦士や何千人もの観光客の前で、その威厳を示し、4地域のクラカたちは、王の前にひざまずき、黙とうをもって敬意を表します。

インカ王は、祭壇から太陽に向かって杯を掲げ、その後、リャマの生贄が捧げられます。大司祭がナイフでリャマの心臓を取り出し、太陽の神に捧げます。その後、内臓を取り出し、それを火にくべ、その先12ヶ月間のインカ帝国の運命を、煙をもって予言します。これが、盛大な祭りの始まりです。日が暮れるころには、インカ王は神殿に戻りますが、サクサイワマンでは、この重要で聖なる儀礼が毎年行われていました。

インティライミの祭りの後、「世界のへそ」とよばれるクスコでは6月から7月にかけて、様々なイベントが開催され、音楽フェスティバルや料理フェスティバルをお楽しみいただけます。インカ帝国の街として知られるクスコは、ユネスコの世界遺産に指定され、ペルーならびにアメリカ大陸の最も重要な都市のひとつです。

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