- 2019.11.05
先月9日から15日まで、秋篠宮家眞子様がペルーを公式訪問しました。日本人移住120周年記念式典に出席したほか、マルティン・ビスカラ大統領を表敬訪問し、世界遺産のマチュピチュやインカ帝国の首都クスコ、インカ建築の壮大な遺跡サクサイワマンなどを視察しました。
サクサイワマンはクスコの町から車で30分とアクセスもよく、クスコの町を一望できる好立地にあります。石組みの技術はインカのそれらしく、巨大な石がぴったりとかみ合い、中には300トン以上の巨石を使われている場所もあります。植民地時代のクスコにおいて、特定の建築作業のための採石場として使用されていた可能性もあります。
サクサイワマンは毎年6月24日に行われる南米三大祭りのひとつ「インティ・ライミ(太陽の祭り)」の会場でもあります。ケチュア語でインティは「太陽」、ライミは「祭り」を意味し、母なる自然の恵みに対して感謝の意を表す行事です。インカ帝国で最も信仰されていた神“インティ”を祀り、豊穣を祈願するインカの起源を表す祭りとされています。当イベントは、1944年以降、現代風にアレンジされていますが、インカ帝国時代には、年に一回、王が民衆の前に姿を現す唯一の機会で、各地方より数多くの民衆が当時の首都クスコに駆け付けたと伝えられています。クスコとはケチュア語で「へそ」を意味し、そのことからも、クスコがかつてインカ帝国の首都、文化の中心であったことが分かります。
眞子様はマチュピチュ訪問の翌日、サクサイワマンを訪れ、そのあとクスコ市内の大聖堂で宗教画などをご覧になりました。マチュピチュ観光に加え、クスコ市内そしてサクサイワマンを合わせて観光すると、インカ帝国からスペインに統治された植民地時代までの歴史をより深く知ることができます。