平和を願うベルリンの桜並木
期間:指定なし
[リスヴェル編集部]2023年03月17日公開

エリア:ヨーロッパ  > ドイツ  > ベルリン / ジャンル:自然 , 

ドイツ観光局によると、インスタ映えするボンの桜は世界的に良く知られているそうだが、かつてドイツを東西に二分していたベルリンにも有名な桜の名所があるようだ。ちなみにドイツでも春の訪れと共に桜の花を見て楽しむ「Hanami(花見)」はそのまま通じるそうだ。

1989年11月9日に起きたベルリンの壁崩壊から今年で34年目にあたる。ベルリンの桜名所は、このベルリンの壁崩壊後に、壁跡地に平和を祈願するために桜が植えられた歴史がある。北海道より緯度の高いベルリンでは、毎年4月下旬頃に見頃を迎える約9000本の桜(主に八重桜)がベルリンの壁跡地に咲き誇る。

ベルリンの桜の起源は1990年にテレビ朝日が行った桜植樹運動「桜植樹キャンペーン」。壁の崩壊直後、テレビ朝日は「ベルリン市民の心の安らぎと平和を願って壁跡地に桜の植樹をしよう」のキャンペーンを視聴者に呼びかけ、およそ2万人から約1億4000万円の募金が集まった。土地の所有者や土壌などの問題を抱えながらも、1990年11月に東西冷戦時代に両陣営がスパイを交換する場所として知られていたグリーニッケ橋のたもとに最初の2本が植えられた。そして2010年11月9日、ベルリンの壁が最初に開かれたボーンホルマー通りに最後の1本が植えられ、20年にわたるキャンペーンは幕を閉じた。

桜並木の中でも有名なのが南のテルトウ(Teltow)地区にある4キロに渡る千本の桜。その名も「TV朝日桜並木(TV-Asahi-Kirschblütenallee)」と呼ばれ、現在も平和の象徴として春に美しい花を咲かせ、桜祭りが開催される。アクセスは、ベルリンのミッテ区にあるポツダム広場からSバーン(ドイツの国有鉄道)でリヒターフェルデ・ズュート下車。

Photo1: Mauerweg, Berlin, Germany ©︎ Maud Bocquillod on Unsplash
Photo2: ©︎ Visit Berlin / Martin Gentischer(ドイツ観光局ニュースレターより)

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