「ワンダーロスト症候群」に関するアジア太平洋13市場の調査結果
期間:指定なし
[リスヴェル編集部]2021年01月27日公開

エリア:指定なし / ジャンル:旅行準備 , 

2014年に創業した世界最大級の旅先体験予約サイト「KLOOK(クルック)」は、アジア太平洋地域の13市場、15,323名を対象に、コロナ禍で海外旅行に行けない現状に対する意識・実態調査を実施した。世界的な渡航規制の中で、海外旅行ができないことが家族や友人、恋人との人間関係や仕事において、幸福度に影響を与えているという仮説のもと、旅行に行きたいけど行けないことによる禁断症状「The Wanderlost Syndrome(ワンダーロスト症候群)」の傾向をまとめた。

外国人はロマンスを求め、日本人は家族と非日常を求めて旅に出たい欲が切実

調査対象市場全体では、過半数(55%)が海外旅行に行けない現状について「不満」と回答。香港、韓国、シンガポールは7割を超え、国土が狭く海外志向が強い傾向が伺える。日本は36%と全体より低い水準に留まる。これは中国やタイと同様に、国内旅行市場が大きいことが一因と分析できる。

日本は性別や年齢、配偶者や子供の有無など属性別のばらつきが大きいことが特徴。子供を持つ既婚者とミレニアル世代に海外旅行できないことの不満が強く、独身男性はその傾向が弱い。

海外旅行できない現状についての不満の理由として、調査対象市場全体で「家族との再会」「友人・恋人との思い出作り」「仕事から離れて完全オフモードになる」機会が失われた、「家で映画やドラマを観るばかりの週末に飽きた」の4つが上位を占めた。

一方で調査対象市場全体では、海外旅行できないことによって「家族や親戚の集まりから逃れられない」という相反する不満も目立つ。また、「新たな出会い」や「複数の異性とのデート機会」「マンネリ化するパートナーとの関係や結婚生活の改善機会」が失われたなど、海外旅行にロマンスを求める傾向も強く、家族の絆や人間関係の強化を海外旅行に求める日本市場との違いが浮き彫りとなった。

コロナ禍で自由に海外旅行に出かけられる日はまだ先だが、日本国内には訪れるべき素晴らしい場所や体験すべきことがまだまだ沢山ある。ここ数年はインバウンドばかり目立っていたが、実態は日本人の国内旅行が圧倒的に数では多い。しばらくは、日本人にむけて、国内旅行の魅力を発信する観光誘致が活発になっていくのだろう。

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