モルディブのサステナビリティの取り組み
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[リスヴェル編集部]2020年06月 2日公開

エリア:インド洋  > モルディブ / ジャンル:自然 , 

モルディブは1200を超える島々と岩礁から成っており、地球温暖化による海面上昇の影響について深刻に捉えている。モルディブ政府、地方自治体、観光関連企業のホテルやリゾートでは地球環境を守るための取り組みを行っている。

2015年から2016年にかけて、モルディブ周辺海域の海面温度の異常な上昇により、サンゴ礁の白化が進んでしまった。この時、モルディブの6割から9割のサンゴ礁が白化したと言われている。モルディブ政府は、各地でサンゴ礁保全プロジェクトを進行させ、 2000年に創設した独立系海洋コンサルタント会社「リーフスケイパーズ(Reefscapers)」が2005年からモルディブのサンゴ礁復元プロジェクトに関わっている。最先端の技術を駆使し、1年間でサンゴを10〜15cmほど成長させることが可能らしい。この自動再生方法により、再び魚や甲殻類が生息するサンゴ礁が復活している。

バー岩礁の島で行われているサンゴ礁の復元プロジェクトは、地元の雇用も生み、海洋保全と環境に配慮した観光事業へと発展している。モルディブの多くのリゾートでは、サンゴ礁のシュノーケリングツアーやサンゴの植え付けなど、サンゴ礁の保全に対する取り組みを旅行者も体験できるアクティビティを用意している。

モルディブでは、海洋資源の保全のため厳格な漁獲量の規制がある。サンゴ礁で魚を取ることは厳しく禁じられており、島国として海洋生物の保護、海洋資源の保全に対し様々な取り組みを行っている。一例として、ウミガメの保護施設が各地でオープンし、海洋生物学者や獣医が怪我をしたウミガメの治療に当たっている。

地方自治体では、各リゾートやNGOと協力して、サステイナビリティに対する住民の啓発活動を行っており、海岸やサンゴ礁の定期的な清掃活動、再生可能エネルギーの導入、責任ある漁業の方法を住民に習得してもらうプログラムなどがある。住民はゴミの持ち帰り、自分用の水筒持参が推奨されており、シュノーケリングやダイビングの際は、サンゴに触ったり持ち帰ったりしないよう教育されている。また、使い捨てプラスティックを段階的に廃止し、ペットボトルの使用を2023年までに廃止する大統領の宣言が行われた。

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