【編集部推薦映画】どん底の人生でもなお夢を抱くー香港中を涙と希望で包んだ感動作
期間:指定なし
[リスヴェル編集部]2020年01月21日公開

エリア:アジア  > 香港 / ジャンル:サービス・商品情報 , 

淪落(りんらく) の人』は創作ではあるものの、新人監督オリヴァー・チャンが実際に街で見かけてインスピレーションを受けた光景や母親の介護体験など、現実の断片を組み合わせた物語。2020年2月1日(土)より新宿武蔵野館ほか全国で順次公開される。

主演はアンソニー・ウォン。「ビースト・コップス 野獣刑警」(1998)の演技で観客を震撼させ、「インファナル・アフェア」(2002年)などの作品で素晴らしい演技を魅せる香港を代表する演技派俳優。なんと本作に惚れ込み、ノーギャラでの出演である。

タイトルの『淪落の人』は、白居易(はくきょい)の「琵琶行」の一節「同じく是(これ)、天涯淪落の人。何ぞ必ずしも、曾(かつ)て相職(あいし)らんや」がもとになっている。監督はこの一節と主人公2人の共通点を指摘する。“2人は共に人生のどん底にいる。たとえ経歴は異なっていても、縁あって出会った以上、その縁を大切にすべきではないか” と語る。

ロケ地には監督が育った愛民団地だが、団地内の空室を撮影に使うことはできず、制作チームは華富団地の荒れ果てた幼稚園内にセットを組んで屋内シーンを撮影した。作品中には愛民団地を象徴する場所、団地内の脇道や中庭、市場、すでに姿を消してしまった露店やガジュマルの大木が登場。木綿の木の綿毛が舞い飛ぶ様子も忘れがたく、香港の美を再発見させてくれる。

〈STORY〉
突然の事故で半身不随となってしまった男、リョン・チョンウィン(アンソニー・ウォン)。妻とは離婚、息子とも離れて暮らし、人生に何の希望も抱けないまま、ただ日々を過ごしていた。妹ジンイン(セシリア・イップ)との関係もうまくいかず、慰みは唯一の友達である元同僚のファイ(サム・リー)との会話と海外の大学に通う一人息子の成長だけ。

そこに若いフィリピン人女性エヴリン(クリセル・コンサンジ)が住み込み家政婦としてやってくる。広東語が話せない彼女に最初はイライラを募らせたチョンウィンだったが、片言の英語で会話をしながらお互いに情が芽生えていく。やがて、エヴリンが生活のためにやむを得ず写真家への道を諦めたものの、今でも心の中で夢を追い求めていることを知ったチョンウィンは、彼女の夢を叶える手助けをしようと思い始めるが…。

『淪落の人』 原題:淪落人/英題:STILL HUMAN(112分)
公開日 : 2020年2月1日
公開劇場: 新宿武蔵野館 他 全国順次公開
配 給 : 武蔵野エンタテインメント株式会社
監 督 : オリヴァー・チャン
出 演 : アンソニー・ウォン、クリセル・コンサンジ、サム・リー、セシリア・イップ、ヒミー・ウォン
公式サイト:http://rinraku.musashino-k.jp


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