グルメ:老舗レストランが長らく人気の理由① 西洋と東洋を融合したアプローチ
期間:指定なし
[香港政府観光局]2018年11月21日公開

エリア:アジア  > 香港 / ジャンル:観光情報・観光局・現地便り , グルメ・スイーツ , 

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ミシュランにふさわしいレストランから街角の屋台に至るまで、香港にはアジア屈指の多様な食環境が整っています。この街が提供する食の選択肢は非常にバラエティーに富んでいますが、一部のレストランはまさに唯一無二の存在といえます。数十年にわたり地元の人々の支持を得ると同時に、旅行客が香港独自の食文化を直接体験するための最適な環境を提供する香港でも有数の歴史を誇る四つの名店をご紹介いたします。これらの香港の象徴は、この街の称賛を受ける食環境の根幹を成しており、香港が一貫して非常に優れた流行に左右されない食やサービスを提供している証なのです。
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香港屈指の評判を誇る太平館餐廳(Tai Ping Koon restaurant)は、ステーキや手羽先、その他の外国料理に醤油などの中国の調味料を融合させた「醤油を使った西洋料理」という特別なスタイルで知られています。「創業者である私の高祖父は、フュージョン料理を提供するシェフの第一世代の一人だったと言えるでしょう」とオーナーの徐錫安(Andrew Chui)氏は語ります。

 徐氏の高祖父は西洋料理のシェフであり、1860年に広州の太平山(Tai Ping Shan)地域に自身初の「中国風にアレンジした西洋料理」を提供するレストランをオープンしました。それ以来、このレストランは幾世代にもわたり家族間で継承されています。香港には1938年に第1号店を出店、2018年には香港市内に4店舗を有するまでに至りました。

 太平館餐廳の看板メニューは、スイスチキンウイングです。この料理名は、外国からの食事客がこの手羽先はとても「甘い」と表現するために発した「スィート」を、当時の給仕人が「スイス」と聞き違えたことに由来します。スイスにそのようなソースは存在しないのですが、この料理名が現在もそのまま定着しています。このメニューの隠し味はもちろん、醤油です。

本店の場所は過去半世紀にわたり変わっていないため、太平館餐廳の顧客の多くは現在、複数の世代にまたがっています。「若い頃から当店をご利用いただいており、自身が親となった今、今度は自分の子供たちを連れて来店されるお客様もいらっしゃいます」と徐氏は語ります。

 太平館餐廳が150年以上の長きにわたってそのブランドを存続させることができた理由を徐氏は以下のように語っています。「太平館餐廳は世代から世代に引き継がれてきたファミリービジネスのレストランであり、常にその継承を望み、事業を継続する人物がいたのです」「多くのレストランでは、その困難さ故に事業の後継者を見つけられずにいます。飲食業界で事業を継続するということは、とても大変なことなのです」

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