フォルクローレ（民族音楽・舞踊）の首都と呼ばれているペルー南部の町プーノにて、カンデラリア祭（Fiesta de la Candelaria）が、本年2月1日から14日の期間中、開催されます。プーノおよびティティカカ湖周辺は、フォルクローレの宝庫と呼ばれ、300種類近くの伝統舞踊が存在すると言われています。カンデラリア祭には、プーノのみならず、ペルー国内およびボリビアなどから約4万のダンサーと約5千人のミュージシャンが集まり、期間中プーノ市内はお祭りムード一色となります。

カンデラリア祭は、16世紀にスペイン人がペルーに持参した“カンデラリアの聖母像”を祭る行事で、毎年2月初旬に開催されています。カトリック教徒である参加者たちは踊りと音楽をプーノの守護聖人である聖母像に捧げ、地元の伝統音楽、舞踊、衣装を年に一回の大舞台で披露します。ティティカカ湖周辺の先住民族であるアイマラ族やケチュア族の間では、古くから日常生活に根付いた伝統舞踊があり、スペイン文化の影響を受けながらもその文化を継承し続けています。カンデラリア祭は、ペルーの伝統文化（無形遺産）を継承するものとして、国内でも重要なお祭りと位置づけられています。

パレードでは、カラフルな衣装を着せた聖母像が掲げられ、衣装替えをしながら行進します。最終日の大バレードでは、数千人のダンサーとミュージシャンが、プーノ市内の合計5kmの道のりを6時間もかけてパレードします。お祭りの期間中は、ダンサーのコスチュームコンテストやダンスコンテストをはじめとする様々なイベントが開催されています。

≪プーノについて≫
ペルー南部の標高3,827メートルに位置するアンデスの町。汽船の運航する湖では世界最高地ある広大なティティカカ湖のほとりに位置し、湖に浮かぶ島々や、対岸に位置するボリビアへの中継地となっています。ティティカカ湖には、インカの創始者マンコ・カパックが君臨したという伝説が残り、地元の人々は、ケチュア族やアイマラ族の伝統を受け継いでいます。トトラという水草で作られた浮島のウロス島や、ユネスコにより無形文化遺産に登録されている伝統織物で有名なタキーレ島など、見所がたくさんあります。