- 2024.11.08
オーストラリア西部の都市パース沖合いに浮かぶ自然保護指定のロットネスト島に住む有袋類「クオッカ」の本が発売された。世界各国から訪れた観光客と撮ったインスタグラム写真を収録しているが、ページをめくるとクオッカの愛らしさに思わず微笑んでしまう。
クオッカ(Quokka)は、世界最小のワラビー(小型のカンガルー科の有袋類)の仲間。体調は50cm前後で、体重は5キロ前後、ちょうど一般的なネコくらいの大きさ。クオッカは、西オーストラリアの固有種で、かつてはオーストラリア本土南西部にもたくさん生息していたが、人間が持ち込んだ動物や宅地開発によって住処が奪われ、本土のクオッカは絶滅の危機にあるが、ロットネスト島は自然保護指定の島のため、クオッカの個体数は現在約1万2,000匹に増えている。
クオッカは本来夜行性動物だが、ロットネスト島では昼間でもうろうろしたり、ムシャムシャ何かを食べていたり、大きな木陰の涼しいところで寛いでいるようだ。この本の中でもとても愛らしいさまざまな表情を見せてくれている。暑さが苦手のクオッカに会うためのお薦めのシーズンは、南半球の秋から春にかけて(日本の4月〜11月頃)。
世界中には絶滅の危機にいる沢山の野生動物がいる。現在は、ささいな一枚の写真がSNSを通して世界の人たちにメッセージとして伝わる時代だ。この本を読んで、クオッカを知って、クオッカと一緒にインスタで写真が撮りたくなったのは、小生だけではないだろう。
「Quokka #クオッカ 世界が撮った小さなともだち」
著 者: 編集・著者/齋藤 綾 文/平野 美紀
出版社: 朝日出版社
発売日: 2016年9月14日
判 型: A5変型 96ページ
定 価: 本体1,000円+税
ISBN: 9784255009445
URL: http://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255009445/