- 2025.04.30
ユネスコ世界遺産委員会は、フランスや日本を含む7ヵ国と共同で推薦していた「ル・コルビュジエの建築作品—近代建築運動への顕著な貢献—」を世界文化遺産への登録を今年7月に決定した。上野にある「国立西洋美術館」も含まれており、ル・コルビュジエが日本に残した唯一の建築作品であるため、メディアでも大きく取り上げられた。
ル・コルビュジエはどのような人物だったのか。時計職人の家に生まれたコルビュジェは、美術学校で彫刻と彫金を学んだが、在学中に建築家への道に進む。短期間ではあったが実地で建築を学び、建築事務所を構え、その後フランスを中心に数々の作品を発表していく。フランスで活躍した建築家として、近代建築三大巨匠のひとりと呼ばれ、「住宅は住むための機械である」という思想のもと、鉄筋コンクリートを使った建築作品を数多く作り、今ではその多くが歴史的建造物として保護されている。
構成する世界資産は、国立西洋美術館を含む7ヵ国17作品で、国境を超えた世界遺産としては世界で初登録となった。
フランス(10作品)
ラ・ロッシュ=ジャンヌレ邸、ペサックの集合住宅、サヴォワ邸、ナンジュセール・エ・コリ通りのアパート、ユニテ・ダビタシオン、サン・ディエ工場、ロンシャンの礼拝堂、カップ・マルタンの小屋、ラ・トゥーレットの修道院、フィルミニの文化と青少年の家
スイス(2作品) レマン湖畔の小さな家、イムーブル・クラルテ
ドイツ(1作品) ヴァイセンホフ・ジードルングの住宅
ベルギー(1作品) ギエット邸
アルゼンチン(1作品) クルチェット邸
インド(1作品) チャンディガールのキャンピトル・コンプレックス
日本(1作品) 国立西洋美術館
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Weißenhofsiedlung, Haus Le Corbusier
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High Court, Chandigarh,India
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Sainte Marie de La Tourette, France
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