「ビール純粋令」から500年目のドイツビールの日
期間:2016年4月23日のみ
[リスヴェル編集部]2016年03月30日公開

エリア:ヨーロッパ  > ドイツ / ジャンル:アート・カルチャー・歴史・ミュージック , グルメ・スイーツ , 

1516年4月23日、バイエルン公国のバイエルン公ヴィルヘルム4世は、居城地のある現在のドイツ南部バイエルン州のドナウ川沿いの都市インゴルシュタット(Ingolstadt)で、「ビールは、大麦、ホップ、水のみを原料とすべし」と原料を定めた「ビール純粋令」を制定した。その後、1556年に「酵母」の使用が認められたためビールの原料は4つに定められ、長い時間を経て1906年にドイツ全土にビール純粋令が普及していった。

ドイツでは20年ほど前から、ビール純粋令が発令された4月23日を「ドイツビールの日」と定め、各地で様々なビール関連イベントが開催される。今年はビール純粋令から500年目にあたり、より一層の盛り上がりを見せている。ちなみに、日本でも2000年から4月23日は、「地ビールの日」と地ビールの日選考委員会が定めているが、これはビール純粋令に由来する。

インゴルシュタットでは、4月22日と23日に「ビール純粋令500年記念祭」を開催し、23日午前10時からは醸造業者のパレードが行われる。インゴルシュタットは、高級自動車メーカー「アウディ」の本社・工場、ミュージアムがあることで知られている。

ドイツには1,300ヵ所を超える醸造所があり、銘柄だけでも約 5,000種類のビールが製造されている。そして醸造所の半数以上がバイエルン州にある。ドイツのビール醸造所は、ドイツビールの伝統と文化、品質と味を維持するため、500年経った現在でも「ビール純粋令」を順守し、ビールを作り続けている(ドイツ国外向けビールを除く)。

参考までに、ビールの誕生については諸説あり、紀元前8000~4000年までさかのぼるといわれ、メソポタミアのシュメール文明(現在のイラク・クエート)ではすでにビールが飲まれていた。また、紀元前3000年頃のエジプトでもビールは人々の間で広く飲用されていた。

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