- 2025.04.30
フランクフルトを中心都市にもつドイツのヘッセン州の春の名物、緑色のソース「グリューネゾーセ(Grüene Soße)」はヘッセン地方の伝統料理。伝統的に7種類の新鮮なハーブが使われており、ドイツ版の“春の七草”と言ったところ。茹でたジャガイモや固ゆで玉子に添えて食べるのが一般的。
さっぱりとした味わいが特徴だが各家庭でレシピが異なり、無数のバリエーションがあるようで、ドイツを代表する文豪ゲーテの母親が作った牛のひき肉を使うレシピも残っている。また、南ヘッセン地方特産のアスパラガスに緑の王冠のようにグリーンソースをかけるのが人気のようだ。
この料理は、「緑の木曜日」と呼ばれる聖金曜日(復活祭直前の金曜日)の前日に初物として食べるのが伝統とされている。そして秋に初霜が降りるまでグリューネゾーセの季節が続く。フランクフルトにはこの料理の記念碑まであり、毎年5月にはグリューネゾーセ祭りが催され、最も優れたレシピが競われる。