- 2024.11.08
ブッシュ・タッカー(Bush Tucker)は、オーストラリア先住民族アボリジニが伝統的に食してきたオーストラリア固有のハーブ、木の実、カンガルー肉などの動植物のことを指し、ブッシュフード(Bush Food)とも呼ばれる。最近では「オーストラリア内陸部、アウトバックで手に入る食物」という意味にも発展しているが、この栄養価の高い伝統的な食材ブッシュ・タッカーが今、オーストラリア国内で見直されている。
近年、オーストラリアでは食が熱い!オーストラリアの名シェフが演出する洗練されたメニューが続々と生まれている。例えば、オペラハウスとハーバーブリッジを臨むシドニー湾の高級レストラン「キー(Quay)」や、英国レストラン業界誌「レストラン」が選ぶ「世界のベストレストラン50」で32位にランクインしたメルボルンの「アティカ(attica)」でもブッシュ・タッカーが料理に使われ、アクセントとして存在感を示している。ブッシュ・タッカーを使った料理は各レストランの公式サイトでチェック!
Quay: http://www.quay.com.au
Attica: http://www.attica.com.au/#!home
このように、現在人気のオーストラリアの食材を使った地産地消料理「モダン・オーストラリア料理」に対し、カンガルー、エミュー、クロコダイル、バラマンディ(淡水魚)などにブッシュ・タッカーの植物を使った「ネイティブ・オーストラリア料理」は、アボリジニ文化を体験するツアーなどでネイティブ・オーストラリア料理を味わうことができる。また、植物園でブッシュ・タッカーを見つける現地ツアーも人気。メルボルンでは、市内各地で行われているアボリジニ・ツアーの中で紹介されているほか、パースのキングスパークでは園内をめぐるツアーでも探すことができる。
Walking Tours of Melbourne: http://melbournewalks.com.au/aboriginal-food-plants/
Indigenous Heritage Tour: http://www.indigenouswa.com/kings-park-tours/
5万年以上に渡りアボリジニが伝えてきたものは、食のブッシュ・タッカーだけではない。アート、ダンス、神話、音楽、そして大地を通じて、彼らの精神世界を学ぶことができる。
アボリジニ文化とつながりを持てる特別な場所(オーストラリア政府観光局):
1. ウルル - カタ・ジュタ国立公園(Uluru-Kata Tjuta National Park)、ノーザン・テリトリー
2. キンバリー(Kimberley)、西オーストラリア州
3. デインツリー(Daintree)、クイーンズランド州
4. クーロン(Coorong)、南オーストラリア州
5. ギプスランド(Gippsland)、ビクトリア州
6. シドニー・カルチャー・ツアー、ニュー・サウス・ウェールズ州