- 2024.12.13
2012年7月1日、ワロン地方の4つの炭鉱跡(グラン・オルニュ、カジエの森、ボワ・デュ・ルック、ブレニー・ミーヌ)がユネスコの世界遺産に登録された。 ベルギー南部のワロン地方はかつて石炭の一大生産地として、19世紀から20世紀のベルギーの近代産業の隆盛を支えた。ワロン地方の炭鉱産業は、現在のベルギーの礎となった重要な産業だった。今回登録された世界遺産は、当時の炭鉱・石炭産業の様子と、それを支えた炭鉱労働者の生活などが現代までよくわかる形で保存・継承されていることが評価された。 また、当時、イタリアからもたくさんの労働者が炭鉱へとやってきたことから、ワロン地方は今でも「パスタ料理がおいしい」と言われ、ワロンの人々の明るい性格は、当時からラテンの気質を受け継いでいるとも言われている。 グラン・オルニュ(Grand-Hornu): 場所 : エノー州のモンス市郊外 1810年に建造された旧ボリナージュ炭坑複合施設。現代美術館MAC'sを併設。炭鉱、附属工場、労働者と経営者の住宅約440戸からなり、ある意味ひとつの都市を形づくっていたともいえる場所。 開館時間: 火~日10:00-18:00 閉館日: 月、12/25、1/1 料 金: 一般6€、15名以上の団体4€ 車椅子可 住 所 : 82, rueSainte-Louise - 7301 Hornu 電 話 : +32(0)6565 21 21 URL : http://www.grand-hornu.be カジエの森(Le Bois du Cazier): エノー州のシャルルロワ市郊外、マーシネルにあるかつての炭坑跡、カジエの森。ここはかつて主要エネルギーであった石炭を産出し、シャルルロワの産業と繁栄をささえた。現在は、産業博物館とガラス博物館などがある。詳しくはこちらから http://www.belgium-travel.jp/wallonia/charleroi.html ボワ・デュ・ルック(Bois-du-Luc): エノー州ラ・ルーヴィエール市郊外のボワ・デュ・ルックは、炭鉱労働者用の住宅群で、その起源は1685年にまでさかのぼる。19世紀半ばより炭鉱労働者の生活の場として使用されていたが、1950年代に閉鎖された。現在、住宅の一部は公開されており、当時の生活の様子をうかがい知ることができる。詳しくはこちらから(英語、フランス語、オランダ語のみ) http://www.ecomuseeboisduluc.be/ ブレニー・ミーヌ(Blegny-Mine): ワロン地方の4つの炭鉱跡のうち3つはエノー州にあり、残りの1つ、ブレニー・ミーヌはリエージュ州にある。ブレニー・ミーヌは、19~20世紀当時はベルギー国内生産トップを争うほどの石炭の産地だった。現在は炭鉱跡を見学するツアーがあり当時の面影を見ることができる(有料)。見学ツアーなどの詳細はこちらから(英語、フランス語他) http://www.blegnymine.be/ 情報提供:ベルギー観光局ワロン・ブリュッセル