【編集部推薦映画】火山の街に生きる人々の“今”を見つめるドキュメンタリー『ポンペイ、雲の下に生きる』
期間:指定なし
[リスヴェル編集部]2026年08月21日公開

エリア:ヨーロッパ  > イタリア  > ナポリ / ジャンル:サービス・商品情報 , 

西暦79年の噴火で火山灰の下に消えた古代都市ポンペイと、その麓に広がるナポリの“今”を静謐なモノクローム映像で見つめるドキュメンタリー『ポンペイ、雲の下に生きる』が2026年10月2日(金)よりBunkamuraル・シネマ渋谷宮下、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で順次公開される。

“ヴェスヴィオ山は世界中の雲を作る”――フランスの詩人ジャン・コクトーはかつてそう記した。1997年に「ポンペイ、エルコラーノ及びトッレ・アヌンツィアータの遺跡地域」として世界文化遺産に登録されたポンペイは保養地として栄えていたが、西暦79年のヴェスヴィオ山噴火によって一昼夜のうちに火山灰の下に没し、当時の繁栄した街の姿がそのまま残された。その麓に広がるナポリでは、雲の垂れ込める空の下、人々のささやかな営みが今も続いている。

監督は『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』でドキュメンタリー映画として初めてヴェネチア国際映画祭金獅子賞を、『海は燃えている~イタリア最南端の小さな島~』でベルリン国際映画祭金熊賞を受賞した名匠ジャンフランコ・ロージ。ロージは3年半にわたりポンペイとナポリの街に滞在し、出会った人々の日常を見つめ続けた。本作は第82回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門でワールドプレミア上映され審査員特別賞を受賞。山形国際ドキュメンタリー映画祭2025のコンペティション部門にも正式出品されている。

画面に映し出されるのは、地震の不安から夫婦のもめ事まで様々な電話に対応する消防局の司令官たち、遺跡の盗掘被害を追う検事正、宿題を手伝い読み聞かせをしながら子供たちを見守るティッティ、ヴェスヴィオ山麓の遺跡発掘を続ける東京大学の調査チーム、ウクライナ産の小麦を運びながら故郷への思いを語るシリア人青年、博物館の収蔵庫で彫像に向き合う学芸員マリアなど、この街で暮らす人々のささやかな日常。西暦79年に滅んだ古代都市の記憶と、2000年の時を経てなお雲の下で続く人々の営みが交錯し、火山の街が抱える過去と現在、そして未来への思いを浮かび上がらせる。劇中、廃墟となった映画館のスクリーンには、ナポリとポンペイを旅する夫婦を描いた『イタリア旅行』(54年/ロベルト・ロッセリーニ監督)などの映像が投影され、この地の過去と現在を静かに結びつける。

ポンペイ遺跡は、古代ローマ時代の暮らしを現代に伝える貴重な世界遺産。街は長らく埋もれたままだったが、18世紀初頭からの発掘調査によって建物、街路、壁画、日用品などが発見され、当時の人々の生活ぶりが徐々に明らかになり、古代の街並みや生活様式が非常に良い状態で保存されている。18世紀以降、ポンペイとヴェスヴィオ山の噴火を題材にした絵画や小説、映画などが数多く制作されている。ナポリからヴェスヴィオ周遊鉄道でヴィッラ・ディ・ミステリ駅まで約40分の場所にある。

『ポンペイ、雲の下に生きる』 119分(2025年/イタリア/モノクロ)
原 題:SOTTO LE NUVOLE
公開日:2026年10月2日(金)
公 開:Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー
監督・撮影・録音:ジャンフランコ・ロージ
音 楽:ダニエル・ブルンバーグ
配 給:ビターズ・エンド
公式サイト:https://www.bitters.co.jp/pompei


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