- 2025.08.29
トルコの首都イスタンブールから飛行機でおよそ1時間30分の場所に位置するトルコ中部の都市カッパドキア。SNSや旅行サイトでよく目にするカッパドキアの景色は、朝日に照らされながら大空を漂う熱気球体験と、数億年前の火山活動による火山灰や溶岩の堆積と雨風による侵食の相互作用で生み出された幻想的な奇岩群「フェアリーチムニー」が織りなす姿であろう。世界遺産に登録された、その奇岩群の美しさに加え、洞窟ホテルや初期キリスト教徒が身を寄せた地下都市など、他に類を見ない魅力が訪れる人々の心を捉えている。
2025年7月29日、世界的なガイドブック「ミシュランガイド」は、カッパドキアがミシュランガイドのトルコにおける最新のリゾート地として追加され、2026年のレストラン選定においてイスタンブール、イズミル、ムグラに続き、新たな選択肢として加わることを発表した。加えて、カッパドキアの最初のレストラン選定は12月4日に発表される。
カッパドキアの魅力は風景だけでなく、アナトリアの伝統や土地の恵みに根ざした豊かな食文化にある。高級でトレンド感のあるレストランから伝統的な地元飲食店まで、カッパドキアのガストロノミーは、タンディールでゆっくりと調理された肉、美味しい発酵食品、新鮮なスープ、豊富なメゼ(タパスのようなおつまみ)、そして有名な粘土鍋の調理法など、これまでも数多くの記憶に残る食体験を提供してきた。
カッパドキアで楽しめる多彩な食文化の代表格が「テスティ・ケバブ(壺焼きケバブ)」。熱々の陶器を目の前で割ると、じっくり煮込まれた香ばしい肉の香りが立ち上り、視覚と味覚の両方で楽しめるカッパドキアならではの特別な料理。また、カイセリ名物の「マントゥ(小さな水餃子)」は、一口のスプーンに40粒ものせられるほど繊細な一品。ヨーグルトとバターソースでいただく伝統の味わいは、訪れる人を魅了する。そのほか、ヨーグルトと麦、ひよこ豆でつくる「ウルギュップ・タルハナスープ」、干し杏と肉を木製のストーブで煮込んだ「カユス・ヤフニスィ」、葡萄糖蜜やアーモンド、レーズンを混ぜ込んだ「ゼルデリ・ピラフ」、「西洋カリンの詰め物」や「アーパクラ(白いんげんと肉の煮込み)」など、奥深い郷土料理が揃う。
デザートも充実。バターで煮た無花果「インジル・ヤーラマス」、かぼちゃのデザート、葡萄入りトルコ菓子「キョフトゥル」、はちみつを添えた「干しカイマク」、小麦粉とバターで仕立てる「ドラズ」などがある。また、トルコを代表するスイーツといえば「バクラヴァ」。カッパドキアでは、ウルギュップ風の特別な一品「ダーマット・バクラヴァ」が味わえる。そして、修道士が紡いだ伝統、カッパドキアワインも忘れてはいけない。