イスタンブル最大の図書館「ラーミ図書館」新オープン
期間:指定なし
[リスヴェル編集部]2023年02月17日公開

エリア:中東  > トルコ  > イスタンブル / ジャンル:アート・カルチャー・歴史・ミュージック , 観光情報・観光局・現地便り , 

イスタンブル最大の図書館「ラーミ図書館」が新しくオープンした。ラーミ図書館は、トルコで初めて「持続可能な博物館」の認定を受けた複合施設で、文化、歴史、芸術の分野でイスタンブルの第一の魅力となることが期待されている。読者や研究者に数百万冊の蔵書、書籍以外の資料、デジタルリソースを提供している他、年間を通じて講演会、セミナー、ワークショップ、展示会なども開催される。

公式ウェブサイト:https://ramikutuphanesi.gov.tr/en/
公式動画:https://www.youtube.com/@ramikutuphanesi

1月13日のオープニングには、エルドアン大統領も参加し、「ラーミは図書館としてだけでなく、多くの活動ができる文化センターとして計画されました」とコメントを述べている。

ラーミ図書館は、18世紀のオスマン帝国のスルタン・ムスタファ3世の時代に建てられたラーミ兵舎を修復・改修して建設された。ラーミ兵舎は、共和国時代の軍隊にも使用され、1960年代まで頻繁に利用されていた建物。屋内面積36,000m²、250万冊の蔵書を収容できる他、51,000m²の緑地面積、木々に囲まれた1,000m²の人工池を保有しており、ヨーロッパで「最も広い室内景観面積を持つ図書館」と言える。4,200人を収容でき、ベビー&キッズ、デジタル、青少年、成人、各種専門など数多くのセクションを備えているのも特徴。また、現代的な図書館サービスを提供するため、24時間利用できる自習室や閲覧室、乳幼児コーナー、バリアフリーコーナー、グループ学習室や個人学習室も完備している。

ラーミ図書館は、トルコで初めて「生物圏持続可能博物館証明書」(Biosphere Sustainable Museum Certificate)を取得。修復技術やインフラシステム、地域の文化生活を支える構造、利用者の為の緑のある空間など、あらゆる面で持続可能性の原則に完全に準拠していることから認定された。また、古代の資源や情報を後世に伝えるプラットフォームの役割も果たしている。

ラーミ図書館は、「息づいた図書館」というコンセプトのもと、現代司書の概念の範囲内で、社会の文化的、教育的、芸術的なニーズを満たすように設計された。図書館の多様性により、あらゆる年齢層の利用者が図書館を体験できる。セクションの1つである、アタテュルク研究専門図書館は、2万冊以上の蔵書からなる豊富なコレクションを紹介する他、特に社会科学や人文科学の分野で活躍する研究者や読者のために、トルコ共和国の歴史、言語、文化、特にアタテュルクの歴史に関連する著作を提供し、トルコで最大のアタテュルク専門図書館となる予定。

図書館の目録に登録されている写本や貴重な印刷物は、写本図書館内に設置された「シファーハネ(Şifahane)」という修復作業所で保存されている。図書館の研究により、様々な巻物や書籍の劣化が検査され、専門家の手によって入念な修復作業が行われる。また、収蔵庫で保管されている作品は、適切な条件で保管され、定期的にメンテナンスされる。

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