エールフランス航空の新たなCO2排出削減戦略「Air France ACT」プログラム
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[リスヴェル編集部]2022年05月17日公開

エリア:ヨーロッパ  > フランス / ジャンル:航空会社 , 

エールフランス航空は、世界の気温上昇を+2℃以下に抑えることを目指すパリ協定の目標達成に貢献するため、新たなCO2排出削減戦略に向けた一連の活動指針「Air France ACT」を立ち上げ、環境対策に対する取り組みを加速する。

「Air France ACT」の3つの指標
・エールフランス航空の事業由来の直接的な排出量の削減を最優先課題
・エールフランス航空の事業由来の間接的な排出量を削減
・大気中の二酸化炭素を吸収するプロジェクトを支援

Air France ACTは、航空機およびエンジン製造会社を始め、燃料供給会社、空港会社、航空交通管制機関、公的機関、学術研究機関、関連学界など、産学各界の関係各所と緊密な連携を図り、実効性のある施策を導入する。

乗客/kmあたりCO2排出を2030年までに2019年比30%削減し、総排出量の12%削減を目指す。排出相殺は除外し、直接的または間接的な排出を削減する。そして2050年までにネットゼロ達成を目指す。

CO2排出の回避と削減に向けた優先課題:

<次世代型航空機の導入>
新型機材エアバスA220ならびにA350は従来機と比較するとCO2排出量が最大25%、騒音フットプリントが平均で33%の抑制効果がある燃費効率のよい機材。2030年までに保有機材の7割をこの新機材に切り替えるため、2025年までに年間10億ユーロを新機材調達に充てる予定。

<SAF(持続可能な航空燃料)使用の促進>
燃料ライフサイクル全体でCO2排出量を平均80%削減し、食糧供給と競合しないSAFの利用を促進する。フランスの法律に従い、2022年以降、フランス国内を出発するすべてのフライトの搭載燃料に1%相当のSAFを混合している。2030年までには、すべてのフライトに少なくとも10%程度のSAFを混合し、2050年には63%混合を達成することを目指す。また、エコ操縦の研修を受けた運航乗務員の育成も進み、環境負荷の低い操縦方式の採用が可能になっている。

<責任あるケータリングサービスの導入>
機内や空港ラウンジで提供する食材は、可能な限り地元産の旬の素材を使用。食品廃棄物削減対策として、長距離路線のビジネスクラスを利用する顧客に事前にメニューを選択してもらう取り組み。また、2019年よりカップ、カトラリー、マドラーなど機内で提供するプラスチック製品を持続可能な素材に順次入れ替え、2022年末までに使い捨てプラスチック製品を対2018年に比べ9割の削減を実施する予定。

<各種輸送手段との連携>
特に短距離路線の低炭素化を実現するため、代替輸送の開発、特にフランス国鉄SNCFとのパートナーシップ強化を進めている。

Air France ACT(英語・仏語): https://airfranceact.airfrance.com/
日本語版 YouTube      : https://bit.ly/3jCAHTQ

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