英国女王の依頼を断った指揮者の実話から着想を得た映画
期間:2016年4月16日から
[リスヴェル編集部]2016年03月23日公開

エリア:指定なし / ジャンル:サービス・商品情報 , ホテル・宿泊施設 , 

「この歳からでも人生を愛することができるだろうか」── 引退した音楽家がキャリアの最後に大輪の花を咲かせるべく、人生のすべてを賭けて大舞台に挑むまでの愛と葛藤を描いた映画『グランドフィナーレ』が、4月16日に公開される。

邦題、公式サイトのトレイラー動画やイメージ画像から、音楽の映画と思われがちだが、映画の原題『YOUTH』から伺えるように、“若さ”が物語のキーワードで、主人公の肉体的な若さではなく、情熱的な心の若さを意味していることから、人生最大のクライマックスという意味において、グランドフィナーレという邦題は見事にこの映画全体のテーマを表現している。

この映画は、その圧倒的な映像美も魅力のひとつ。撮影は、スイス、ヴェネチア、ロンドン、ローマで行われたが、大部分の舞台となったのはアルプス山脈の麓にある高級ホテル。舞台となった高級ホテルは、19世紀に建てられた5つ星ホテル「ヴァルドハウス・フリムス・マウンテン・リゾート&スパ」。キャストやクルーは撮影中ずっとこのホテルに滞在していた。

もう1軒のホテルは、イタリアの奇才パオロ・ソレンティーノ監督がスパにこだわり、かつての療養所を改築したホテル。偶然にもそこは、トーマス・マンがかの傑作「魔の山」を書いた場所「ホテル・シャッツアルプ・ダボス」。マンと所縁のあるホテルということで、オーナーが改築などには慎重だったためにホテルは当時のままを留めている。

Waldhaus Flims Mountain Resort & Spa
http://waldhaus-flims.ch/en/mountain-resort-spa
Hotel Schatzalp Davos
http://www.schatzalp.ch


≪STORY≫
世界的に著名な英国人音楽家フレッド(マイケル・ケイン)。作曲も指揮も引退し、ハリウッドスターやセレブが宿泊するアルプスの高級ホテルで優雅なバカンスを送っている。長年の親友で映画監督のミック(ハーヴェイ・カイテル)も一緒だが、現役にこだわり続ける彼は、若いスタッフと新作の構想に没頭中。そんな中、英国女王から出演依頼が舞い込み、彼の名を世界中に知らしめた不朽の名曲「シンプル・ソング」をフィリップ殿下の誕生日に指揮するという名誉あるオファーが届くが興味すら示さない。その理由は、娘のレナ(レイチェル・ワイズ)にも隠している妻とのある秘密にあった──。

フレッドは音楽に未練はないと主張するものの、その存在をあらゆる場所で感じ続け、ほとんど無意識のうちに音楽を探し求める。自分には後どれだけの時間が残されているのかと考える時、人は未来に何を望むのか。フレッドが山麓の切り株に座り、放牧されている牛のカウベル、自然の風や鳥のさえずりの音を指揮するシーンが美しい背景と共にとても印象深い。

グランドフィナーレ
公開日: 2016年4月16日(土)
     新宿バルト9、シネスイッチ銀座他、全国順次ロードショー
配 給: ギャガ
公式サイト:http://gaga.ne.jp/grandfinale/


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