【編集部推薦映画】半世紀の時を越えて人生の「続き」に寄り添う映画『五十年目の俺たちの旅』
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[リスヴェル編集部]2026年01月 5日公開

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1975年に放送が始まった伝説のTVドラマ「俺たちの旅」放送開始50周年を記念して製作された映画『五十年目の俺たちの旅』が2026年1月9日(金)からTOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開される。

この映画は、中学生の頃にテレビで見ていた「俺たちの旅」ファン一個人としてだけでなく、また、半世紀という時間を重ねた物語が懐かしさだけに寄りかかることなく、今を生きる私たちの人生にも静かに問いを投げかけてくる。しかし、TVドラマ「俺たちの旅」を知らない人がこの映画を見るには、主人公を含めた登場人物の関係性が少々難解であることは否めない。
※ アシェット・コレクションズ・ジャパンより『昭和 傑作テレビドラマ DVDコレクション』としてDVDが2023年から発売されており、その情報の中に人物相関図があるので参考にすると良いだろう。

物語の中心となるのは、カースケ(中村雅俊)、オメダ(田中健)、グズ六(秋野太作)の三人。若き日の情熱を胸に抱いたまま70代を迎えた彼らは、それぞれ異なる人生を歩みながらも、50年にわたる関係を今なお続けている。本作は、そんな彼らが再び「人生の選択」を迫られる姿を通して、年齢を重ねてもなお迷い続ける人間の本質を描き出す。

印象的なのは、登場人物たちが決して理想化されていない点である。悟りきった老人像ではなく、衝突し、悩み、ときに身勝手な判断を下してしまう。その姿は生々しく、だからこそ観る側の人生とも自然に重なっていく。長年シリーズを見続けてきた世代にとっては自分自身の歩みを振り返る時間となり、初めて触れる観客にとっては「人は何歳になっても変わり続ける」という発見をもたらす。

主演の中村雅俊が初監督を務めている点も大きな特徴である。長年培われてきた「俺たちの旅」らしい空気感を丁寧に守り抜いている。過去の映像が随所に織り込まれることで、三人の50年という時間が一本の流れとして立ち上がり、物語に確かな厚みを与えている。

東京や鳥取といった舞台もまた、単なる背景にとどまらない。かつて暮らした場所、忘れられない記憶が残る土地を再訪する行為は、「人生を振り返る旅」と重なっていく。観客自身もまた、自分にとっての大切な場所や、心に残る時間について思いを巡らせることになるだろう。

この映画が投げかけるのは、「人生の最後に、本当にやりたいことは何か」という普遍的な問いである。明確な答えは示されないが、迷いながらも互いを思い合い、選び続ける三人の姿は、選択そのものに意味があることを静かに教えてくれる。

五十年目の俺たちの旅
公開日:2026年1月9日(金)
公 開:TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
監 督:中村雅俊
原作・脚本:鎌田敏夫
出 演:中村雅俊、秋野太作、田中健、前田亜季、水谷果穂、左時枝、福士誠治、岡田奈々
主題歌:「俺たちの旅」歌/中村雅俊
配 給:NAKACHIKA PICTURES
製 作:「五十年目の俺たちの旅」製作委員会
公式サイト:https://oretabi50th-movie.jp

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