- 2024.10.08
フィジー政府観光局は、ママヌザ諸島のマロロ・ライライ島にあるプランテーション・アイランド・リゾートとNGO団体Corals for Conservation(以下、C4C)が、ユネスコ承認の「希望のリーフ」プログラムの一環として、ママヌザ諸島のマロロ・ライライ島近くに「BULAリーフ」と名付けたサンゴ礁の養殖場を設置した。
2024年6月8日の世界海洋デーを記念した、「希望のリーフ」の初プロジェクトは、ユネスコの「海の10年のアクション(Ocean Decade of Action)」の1つとして認められた史上最大のサンゴ救助プロジェクト。
Bulaリーフの様子
https://youtu.be/PgpknjUS95I?si=Y5HJ5zeQJdV8PSZW
海水温の上昇によるサンゴ礁の白化現象は、サンゴ礁の衰退の大きな原因。極度の熱ストレスのエリアから採取された耐熱性のあるサンゴ礁1000以上を集め、C4Cのスタッフ、リゾート内の海洋生物学者、ボランティアによって移植された。BULAリーフの「BULA」という海中の文字は、C4Cとプランテーション・アイランド・リゾートのチームによって縦16メートル×横45メートルの高架金属フレームを設置し、そこにサンゴ礁の植付けを行い「BULA」の文字を描いている。
BULA リーフのためにサンゴ礁を移植した主要なホットスポットでは、2024年3月以降、極端に暖かい水温と極端な干潮で大規模な白化と死滅を経験したが、移植したサンゴ礁は白化も死滅もしなかった。このプロジェクトが機能することを確認でき、適切な訓練を受けた他の人々が同様にサンゴ礁の救助プロジェクトを実施した際に、お手本となる方法であることが証明された。
プランテーション・アイランド・リゾートは、責任ある観光事業者として、島のコミュニティと協力し、BULA リーフを通じて、サンゴ礁の救助に貢献。宿泊客は、リゾートの海洋生物学者とBulaリーフをシュノーケリングで訪問するツアーや石でフィッシュハウスを作り、サンゴ礁を植えて魚の生息改善に貢献できるワークショップなど海洋保護に関するアクティビティに参加できる。
フィジーは、総GDPの約40%を観光業が占め、経済成長に大きく寄与している。サンゴ礁は観光においても重要な資産。フィジーは、プランテーション・アイランド・リゾートのように、サステナブルな取り組みに重点を置き、各地で取り組んでいる。