キャセイパシフィック航空 2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロに
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[リスヴェル編集部]2021年06月16日公開

エリア:アジア  > 香港 / ジャンル:航空会社 , 

キャセイパシフィックグループは、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロとする目標を設定した。持続可能な航空燃料、カーボン・オフセット、排出量の削減がより環境に優しい航空産業の創生の鍵になると考えている。

航空業界が排出する人為起源のCO2量は、新型コロナウィルスの世界的流行以前においては全世界の排出量の3%以下だが、持続可能な航空業界の実現に向けた取り組みを先導し、次世代の旅客にも安心して旅を楽しめる環境を築くことを目指している。カーボンニュートラルを達成するために、特に注力していくエリアは以下の通り。

持続可能な航空燃料への投資:
主要な運航燃料として導入できるよう持続可能な航空燃料(SAF)の使用量を断続的に増やす。SAFは従来のジェット燃料と比較した場合、ライフサイクル全体で排出量を最大80%まで削減可能とされている。今後10年間で計110万トンのSAFを購入することを決定しており、これは2023年以降の必要とする総燃料の約2%を占める量になる。

温室効果ガス排出の相殺(カーボン・オフセット):
乗客が自らの搭乗便から排出されるCO2量に応じ、現金やマイレージで世界自然保護基金(WWF)のゴールド・スタンダードの認証を得ている外部組織が展開するカーボン・オフセット活動を支援できるユニークなプログラム「Fly Greener」を導入。さらに2007年からは、自社社員の業務渡航から発生するCO2を相殺するプログラムも実施しており、これまでに総計30万トンを超える温室効果ガスを相殺している。

運航効率性の向上による排出量の削減:
燃料効率の高い新たな機材へのアップグレード、飛行中以外のエンジン使用の削減などの施策を通じても温室効果ガス排出量の削減に継続的に取り組む2030年末までに地上排出量を2018年のレベルから32%削減する目標を定めている。

温室効果ガスの排出量の実質ゼロを達成するための取り組みをはじめ、持続可能な開発に関する活動の詳細は、2020年版「サステイナブル・ディベロップメント・レポート(持続可能な開発に向けた活動レポート)」(英語版)https://sustainability.cathaypacific.com/wp-content/uploads/2021/05/Cathay-Pacific_SD-Report-2020_EN.pdf

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