シンガポール航空が2050年までに二酸化炭素排出を実質ゼロとする目標発表
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[リスヴェル編集部]2021年06月15日公開

エリア:アジア  > シンガポール / ジャンル:航空会社 , 

シンガポール航空グループは、グループ全体の二酸化炭素排出量を2050年までに実質ゼロにする目標を発表した。事業全体を通じて脱炭素化と持続可能な環境づくりへの取り組みを強化する。

シンガポール航空グループであるシンガポール航空、スクート、シンガポール航空カーゴは、次世代航空機への投資、運航効率の向上、持続可能な航空燃料などを使用した低炭素技術の導入や高品質なカーボン・オフセットの調達など、あらゆる手段でこの目標達成を目指す。コロナ禍でも持続可能な目標を達成するために、複数のプロジェクトに取り組む。その一例として、シンガポールにあるグループの全てのオフィスビルに太陽光パネルの設置を完了した。

またシンガポール航空は2020年、短距離路線のエコノミークラスを対象に、新しいコンセプトの機内食を発表し、利用者がより多くの選択の中から食事を選択できる。新しい機内食は、食器類として持続可能な紙容器や竹製のカトラリーを使用し、客室での使い捨てプラスチックの使用量を削減。これにより容器の総重量が50%軽くなり、燃費の向上に繋がっている。さらに、使用した食器類や食品廃棄物などはエコ・ダイジェスター装置により、化石燃料や石炭に代わる廃棄物由来のエネルギー・ペレットに変わる。

シンガポール航空グループの平均機齢は5年10ヵ月で、世界でも最も若い機材を運航する航空会社グループの一つ。昨年は45機の航空機が退役し、今後は順次、排出ガスを旧型機比で最大30%削減できるより燃費効率の良い次世代航空機へ切り替える。

シンガポール航空は、2011年から「持続可能な航空燃料ユーザーグループ(Sustainable Aviation Fuel Users Group:SAFUG)」に加盟し積極的に活動を行なっている。2017年にシンガポール航空は、持続可能な航空燃料や低燃費の航空機、最適化した航空交通管理を取り入れた「グリーン・パッケージ・フライト」をサンフランシスコ-シンガポール路線で運航開始した。

二酸化炭素の排出を直接削減する他に、カーボン・オフセットも重要かつ補完的な役割を果たすことができると考え、2020年から航空業界が二酸化炭素排出量の増加に歯止めをかけることを目的とした「国際航空のためのカーボン・オフセット及び削減スキーム(Civil Aviation Organisation’s Carbon Offsetting and Reduction Scheme for International Aviation:CORSIA)」に参画。引き続きパートナーシップを通じて、高品質なカーボン・オフセットを調達できるための方法を探求していく。

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