- 2024.10.04
マドリードの「ティッセン・ボルネミッサ美術館(Museo de Arte Thyssen-Bornemisza)」は、これまで毎週月曜日が休館日だったが、マスターカードのスポンサー協力によって、今年の1月21日(月)より正午12時から午後4時までの間、個人客のみを対象に、通常9ユーロの常設展示入館料を無料で開放している。但し、団体客については従来通り火曜日〜日曜日の開館となる。どれくらいの期間無料開放するかは未定だが、公式サイト(スペイン語・英語)の入館料のページで「Free」という記述箇所で確認することができる。
ティッセン・ボルネミッサ美術館は、プラド美術館にも程近く、マドリード芸術のトライアングルのひとつとして、世界中の美術館から借り入れた芸術作品の特別展が随時開催されている。現在開催中の企画展は、「印象派とオープンエアー・ペインティング、カミーユ・コローからファン・ゴッホまで」で、2月5日から5月12日まで実施している。
ティッセン・ボルネミッサ美術館の元となっているコレクションは、1920年代にドイツの鉄鋼財閥ティッセン家とハンガリー貴族ボルネミッサ男爵家の流れを汲むハインリヒ・ティッセン=ボルネミッサ男爵が買い集めたものが最初である。ティッセン・ボルネミッサ男爵家の個人コレクションは、英国のエリザベス女王のコレクションに次いで世界第2位と言われている。男爵は1985年に元ミス・スペインのカルメン・セルベーラと結婚、それがきっかけとなって男爵は将来自分のコレクションをスペイン政府に譲渡することを決めた。ティッセン・ボルネミッサ美術館は、ボルネミッサ家のコレクションを借りるという形で1992年にオープンしたが、1年後にはそのコレクションはスペイン政府がすべて買い取った。男爵夫人は自身も著名なコレクターで、今でもこの美術館に関わっている。ティッセン・ボルネミッサ美術館のコレクションは、古典絵画は主に父親のティッセン=ボルネミッサ男爵によって収集されたもので、息子のティッセン・ボルネミッサ男爵は19世紀・20世紀の作品を多く買い集めた。そのため、この美術館では8世紀に渡るヨーロッパ美術の流れを見ることができる。
ティッセン・ボルネミッサ美術館
http://www.museothyssen.org/en/thyssen/home
情報提供:スペイン政府観光局