客旅文化の黄金期に思いを馳せてはノスタルジックな気分になってしまう私たち。世界で見つけた駅＆空港の厳選ホテル５軒をご紹介します。ホテル界の雑草的存在とされている空港近辺のホテルでさえ、よく見れば、なかなか素敵なものがあったりするんです。また、古き良き列車駅の宿には、入念な修復作業を経て、これまでになく美しく変身したものも。

1. St. Pancras Renaissance Hotel（イギリス・ロンドン）

丸１世紀近く放置されていた古いゴシック様式のホテルを、高額な資金と約10年をかけて修復したセント・パンクラス駅の「ルネッサンス・ホテル」。最新設備を整えた高級ホテルでありながら、アガサ・クリスティの小説の世界にも似た、ヨーロッパのレトロな列車紀行をイメージさせるこの空間は、贅沢そのもの。宿泊予約に合わせてあらかじめアレンジしておけば、電車が駅に乗り入れると共に執事が現れ、ホテルまで案内してくれるほか、列車に乗る際も列に並ぶことなくさらりと席まで見送ってもらえます。

2. CitizenM Amsterdam Airport（オランダ・アムステルダム）

実用性とユートピアという一見相反する要素を見事なバランスで共存させた「シチズンM」を訪れると、どうして世の中にはもっとこんな風にセンス良くデザインされた空港ホテルがないのかと不思議に思えてきます。ここでのテーマは、“手頃な価格のラグジュアリー”。プラズマ・テレビとキングサイズのベッド、レインシャワーと近未来的なガラスの壁に包まれたバスルーム、そして、スタイリッシュな24時間営業のダイニングルームは、空港のバーとは比較になりません。

3. Tokyo Station Hotel（東京・丸の内）

６年間の再建を経て生まれ変わったのは、こちら、丸の内の「東京ステーション・ホテル」。駅舎と直結しているために、最上階は４階と、高層ホテルが多いこの街にしては珍しく背が低く、インテリアもこの街の未来的なスカイラインとは対照的に20世紀初頭を思わせるビンテージ・ヨーロピアンスタイルになっています。客室内はすっきりとしたビジネスホテル風を気取りつつ、所々にクラシカルなディテールが見られます。また、ホテル内はおしとやかでも、活気に包まれたければ、ショッピング＆レストラン街がすぐ下にあるというのも魅力です。

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