ランドマークの老舗ホテル「インターコンチネンタル パリ ル グラン」で味わうパリのドラマ
期間:指定なし
[リスヴェル編集部]2026年05月16日公開

エリア:ヨーロッパ  > フランス  > パリ / ジャンル:ホテル・宿泊施設 , 

今日のパリの壮麗な街並みは、19世紀半ばナポレオン3世が手掛けたパリ大改造都市計画が基礎になっている。パリ中心部、黄金の像が燦然とルーフに輝くオペラ座は、「パリを世界の文化、社交の中心にしたい」というナポレオン3世の意匠そのものともいえる。

そのオペラ座の真正面、パリ万博のために1862年に建てられたホテル「インターコンチネンタル パリ ル グラン」。2020年に大改装を行ったが、その豪奢な佇まいは往年の雰囲気そのもの。客室はスィート72室を含むゆったりした造りの480室。

ロビーに続く、ガラスドームに覆われた「ウィンターガーデン」は、アフタヌーンティーに優雅に寛ぐマダムらと、ラップトップで忙しく仕事をする人達が不思議な調和をみせる。その奥に、パリのランドマーク的なレストラン「カフェ ド ラペ」がある。

ホテル開業時、ナポレオン3世の第二帝政時代の平和を願うことから、グランド ホテル ド ラぺ(平和)と命名されたのを引き継いでいる。重厚な風情のレストランと外に張り出したテラスに続く華やかでカジュアルなカフェとがある。

前者は格調高いクラシックフレンチ。絶妙な風味のフォアグラ、伝統の味を誇るオニオングラタン・スープ。シアターの観客のための、小一時間で味わえるシアターメニューは、観光に忙しい人も老舗の味が気軽に堪能できる。

カフェの方ではドリンクはもちろん、デザートや軽食が終日楽しめる。それほど混んでいない時は、レストランの名物オニオングラタン・スープも。デザートは、アーモンド風味の生地にコーヒーとチョコレートのガナッシュが重なった「オペラケーキ」が一押しだ。

オペラ座の踊り子達に捧げられたというほろ苦い甘さのケーキを頬張りながら、ヘミングウェイが常連であったテラス席で、オペラ座広場を行き交うパリジャンらの賑わいを眺める。旅行者にアラブ系を全くみかけないのは湾岸情勢ゆえだろうか。

ナポレオン3世やヘミングウェイも21世紀にこのホテルがカタール資本となることを想像しただろうか。そして、その10年後に訪れる湾岸の危機・・・それにも関わらず艶やかさを損なうことのないパリの風景に、平和を願うカフェの片隅から魅了されていた。

InterContinental Paris – Le Grand
https://legrandparis.jp (日本語)
https://parislegrand.intercontinental.com (英語)
https://www.ihg.com/intercontinental/hotels/jp/ja/paris/parhb/hoteldetail (IHG Hotels & Resorts)


キャプション:
(1) オペラ座(右手)広場に面したインターコンチネンタル パリ ル グラン©Jérôme Galland
(2) 宮殿のような趣のレストラン、カフェ ド ラペ ©Jérôme Galland
(3) チョコレート風味が絶品のオペラケーキ(右)と名物オニオングラタンスープ(左)©Joann Pai

寄稿記事
ジャーナリスト 篠田香子


《篠田香子 プロフィール》
国際不動産開発を専門に取材する傍ら、世界各地で激減する旅の原風景を私的に綴る。東京とミラノが拠点。著書に「世界でさがす私の仕事」(講談社)など

【お問い合わせ】

risvel facebook