【編集部推薦映画】インドの聖地を舞台にした死期を悟った父と家族の物語
期間:指定なし
[リスヴェル編集部]2018年10月17日公開

エリア:アジア  > インド / ジャンル:サービス・商品情報 , 

インドの聖地「バラナシ」を舞台に、死期を悟った父と家族の旅路を描いた「ガンジスに還る」が2018年10月27日(土)より岩波ホールほか全国で順次に公開される。

〈物語〉
ある日、自らの死期を悟った父ダヤは、ガンジス河の畔の聖地バラナシへ行くと宣言する。家族の反対もよそに、決意を曲げない父。仕方なく、仕事人間の息子ラジーヴが付き添うことに…。辿り着いたのは、安らかな死を求める人々が暮らす施設「解脱の家」。はじめは衝突しあうも、雄大に流れるガンジス河は、次第に父子の関係をほぐしていく。旅立つ者の心の動き、それを見守る家族のまなざし。果たして、ダヤは幸福な人生の終焉を迎えられるのかー?

映画の中で、家族はどう受け止めてよいか分からずいるが、ダヤには死への恐れがなく、むしろ母なるガンジス河、バラナシにいる幸福感すら表情から感じ取れる。宗教的な観点を超えて、誰にでも訪れる「死」というテーマに向き合い、幸福な最期の迎え方とは何か、それはこの映画にコメントを寄せた久米宏さんの言葉で言い表されているような気がする。

生まれる時 意志はないが
死ぬ時には 少しだけその人の意志がある
なんとなくそう考えていた
この映画を観て やはりそうなのだと思った
                 久米 宏 さん


インドの人口の8割を占めるヒンドゥー教。その神様がシヴァ神。映画の舞台のバナラシは、シヴァ神を祀るヴィシュワナート寺院を中心に発展した約3000年の歴史を持つヒンドゥー教最大の聖地として全国から巡礼者が訪れる場所。最もインド的風俗が見られる町で、ガンジス河の岸辺では早朝から沐浴し敬虔な祈りを捧げる人々の姿がある。三島由紀夫の「豊饒の海」、遠藤周作の「深い河」、沢木耕太郎の「深夜特急」などの舞台になっていることでも有名。バラナシ市内には、大小3000を超えるヒンドゥー教寺院と1400ほどのモスクがある。

『ガンジスに還る』 英題:Hotel Salvation 99分
第73回 ヴェネチア国際映画祭 ビエンナーレ・カレッジ・シネマ部門エンリコ・フルキニョーニ賞
2017年ニューヨーク・インド映画祭 スペシャルメンション 主演男優賞


公開日:2018年10月27日(土)より岩波ホールほか全国順次公開
監督・脚本:シュバシシュ・ブティアニ
出 演:アディル・フセイン、ラリット・ベヘル他
配 給:ビターズ・エンド
© Red Carpet Moving Pictures
公式サイト:http://www.bitters.co.jp/ganges/

【お問い合わせ】

risvel facebook