- 2024.11.01
ウィーンの「アルベルティーナ美術館」は、今年で再オープン10周年を迎える。世界最大規模のひとつであるグラフィック・コレクションを所蔵する美術館として、10周年を記念した数々のイベントや豪華な特別展が開催される。アルベルティーナ美術館は、抜本的な修復と規模の拡大のため、10年におよぶ閉館の末に2003年3月14日に最新技術を備えて再オープンした。
再オープン10周年を記念した無料一般公開の日には、これまで公開されていなかった部屋に飾られた作品を鑑賞できる。また、3月には、幅広い年齢層を対象とする再オープン記念の特別プログラム、7月には、美術館に続く旧城壁の稜堡(りょうほ)跡を舞台にしたファミリー向けサマー・フェスティバルが開催される。加えて2つの大規模な特別展が開催される。2013年3月15日から6月30日までは、所蔵品の中から選びぬかれたネーデルランド派巨匠の素描が展示される。そのハイライトは、ヒエロニムス・ボス、ピーテル・ブリューゲル(父)、ピーテル・パウル・ルーベンスなどの作品。秋の特別展は「マチスと野獣派」で、2013年9月29日から2014年1月12日まで開催され、記念すべき年のフィナーレを飾ることとなる。
1776年マリア・テレジア女帝の娘婿アルベルト・フォン・ザクセン=テシェン公によって創設された美術コレクションは、100万点もの印刷グラフィックと6万点にのぼる素描を所有している。その中には、世界的に知られるデューラーの「野兎」や「祈る手」のほか、ルーベンスの子供たちの素描、シーレ、セザンヌ、クリムト、ココシュカ、ピカソ、ラウシェンベルクなどの名作が含まれ、テーマ別展覧会で順次展示されている。新たな常設展では、現代美術の古典が紹介されている。アルベルティーナ美術館は、ハプスブルク家最大のプライベートな宮殿で、ホーフブルク王宮南端にあり、古い城壁の一部が残されている。
アルベルティーナ美術館(日本語)
http://www.albertina.at/?rel=jp
情報提供: オーストリア政府観光局