ニュージーランドの首都ウエリントン近郊に「リムタカ・サイクルトレイル（Rimutaka Cycle Trail）」が10月23日に完全オープンした。これまで部分的にオープンしていたが、オーシャンビーチからオロンゴロンゴ（Orongorongo）区間の最終ステージが開通し、リムタカの全コースが完成した。

リムタカ・サイクルトレイルは、ウエリントン湾に面したペトネ（Petone）から、ワイララパ（Wairarapa）、ワイヌイオマタ（Wainuiomata）のオロンゴロンゴリバーへ至る全長115 kmのコース。川の流れる渓谷や森林の丘から、湖畔に広がる農園や岩が散在する南海岸までウエリントン独特の地形を楽しむ2日～3日の自転車の旅を満喫できる。

コース最初のステージは、ハットリバー（Hutt River）・トレイルと呼ばれる川沿いの緩やかな自転車道。ハットバレーのトップに至るまでの間、素晴らしい景観のピクニックエリアや夏の暑さをクールダウンできるスイミングスポットを楽しめる。ハットバレーを過ぎると、かつてウエリントンとワイララパを結んでいた旧鉄道線路のトンネルガリーリザーブ（Tunnel Gully Reserve）を通る。この旧鉄道トレイルは、ウエリントン地方で最も人気のある歴史的にも重要な観光スポットのひとつ。その後トレイルは、ワイナリーや羊牧場で有名なワイララパエリア、ワイララパ湖を通りビーチへ続く。最後のセクションはワイルドコーストという名称の通り、リムタカ山脈の裾野トゥラキラエ岬から波が寄せる太平洋まで進むコース。

ニュージーランド政府は、2009年から全国18ヵ所に計2,000 kmを超えるコースを整備する「サイクルトレイル計画」を始動した。最初のサイクルトレイルが2010年にオープンして以来、20012年末までに10コースがオープン、2013年末までには、18コースが完成する予定だ。さらなるサイクルトレイルの拡張を進め、現在は部分的にオープンしているサイクルトレイルを含め、最終的には22ヵ所に計2,500 kmに及ぶコースが完成する。

サイクルトレイル公式サイト（ http://www.nzcycletrail.com ）では、ニュージーランドの北島（10コース）と南島（12コース）をそれぞれ詳しく紹介している。完成したコースと一部完成したコースの状況、コースレベル（初級・中級・上級）、コースの地理的場所、距離、コース写真などを紹介している。

海外旅行の楽しみ方も多様性に富んできた。“マイ・バイク”を持って、ニュージーランドで1週間ほどの自転車の旅は、きっと豊かな時間を与えてくれるだろう。