- 2016.12.06
イワシやタラをはじめ、魚介類を厨房に持ち込めば、日本のシェフにも負けない腕を持つポルトガルはリスボンのシェフたち。その腕は近年、国外でも注目されるように。特にロンドンでは、「タウンホール・ホテル(Town Hall Hotel)」内のレストラン「ヴィアジャンテ(Viajante)」で、リスボン出身シェフ、ヌーノ・メンデスが“ホタテのソテー、甘草とパセリソース添え”といった、独創的かつデリケートなメニューでミシュラン星を獲得したり、話題が集中しているよう。
リスボンで今一番人気のシェフといえば、シアード地区のレストラン「ベルカント(Belcanto)」で腕を振るうジョゼ・アヴィレス。フェラン・アドリアの弟子をしていたと聞けば、彼の繊細さは説明するまでもないはず。2011年にキッチンおよびダイニングエリアをごく上品にアップデートし、翌年オープンから1年も経たない内にミシュラン星を獲得。“タラのライスチップス添え”や“エイのジャクソン・ポロック風”など、地元産の魚介類をアヴァンギャルドなスタイルで調理したメニューで、訪れる人の五感を楽しませています。また、バイロ・アルト地区の「100マネイラス(100 Maneiras)」では、セルビア共和国出身の奇才リュボミール・スタニシッチが、季節ごとに変わる9品コース・メニューを提供。定番のアミューズは“物干しロープのタラ”。リスボンの街中で見かける建物同士の間に張られたロープと洗濯物をイメージしたこれは、コリアンダー風味のアイオリソースでいただく魚のチップスです。一方、ベレン地区で注目の店といえば、こちらもミシュラン星付き「アルティス・ベレン・ホテル&スパ」内の「フェイトリーア(Feitoria)」。シェフは、前出の2軒よりもどちらかというと伝統的スタイルを意識したメニューを心がけるジョゼ・コルデイロ。とはいえ創造力に欠けているというわけではありません。中には“タイの酒蒸し、フジツボとウリ添え”など、和食にインスパイアされたアイテムも。
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