- 2025.10.02
香港で最も壮観な文化伝統のひとつ「大坑ファイヤー・ドラゴン・ダンス(大坑舞火龍)」が、この中秋節に再び開催されます。中国の国家級無形文化遺産にも登録されているこの舞は、10月5日から7日までの3日間、大坑(タイハン)エリアを舞台に行われます。全長67メートルの龍は、12,000本以上の線香で飾られ、約300名の担ぎ手に導かれてWun Sha StreetやTung Lo Wan Roadを練り歩きます。伝統と幸福を象徴する圧巻の舞をお楽しみください。
今年はさらに、巨大インフレータブルバルーンの月や、華やかな装飾を施した街並み、多彩な文化パフォーマンスが登場。訪れる人々が参加できるフォトスポットも設けられ、SNS映えする特別な体験が楽しめます。
■146年の歴史を誇る、生きた「国家級無形文化遺産」
大坑ファイヤー・ドラゴン・ダンスは1880年に村の長老の夢に龍が現れたことをきっかけに始まった、香港の文化を象徴する伝統行事のひとつです。龍は、真珠草、籐の枝、麻縄を用いて1か月かけて製作され、頭部の重量は約50キログラムに及びます。また32の関節で構成され、煙をまといながら魅惑的な舞を繰り広げます。この伝統儀式は、中国の国家級無形文化遺産に登録されており、地域社会の「祝福・健康・平和」を願う象徴として今も受け継がれています。
■ビクトリアパークで繰り広げられる壮麗なプレイベント
9月30日からはビクトリアパークでプレイベントが始まります。来場者は、歴史展示やミニ・ファイヤー・ドラゴン(火龍)の頭部・真珠・太鼓を展示したフォトスポットを通じて香港文化を学ぶことができます。本番の「大坑ファイヤー・ドラゴン・ダンス」に先立ち、10月3日と4日の夜には、若い世代による小型LEDで装飾されたドラゴンを用いたパフォーマンスが行われ、伝統の継承を感じられるひとときとなります。