ザ・ドーチェスター 「ザ・オリヴァー・メッセル・スイート」復刻公開
期間:2025年9月1日から
[ドーチェスター・コレクション]2025年07月 8日公開

エリア:ヨーロッパ  > イギリス(英国)  > ロンドン / ジャンル:ホテル・宿泊施設 , アート・カルチャー・歴史・ミュージック , 

ザ・ドーチェスターは、英国のホテルインテリアデザインにおいて比類なき個性と魅力を放つ「ザ・オリヴァー・メッセル・スイート」を、今年9月に再オープンします。20世紀を代表する舞台デザイナー、オリヴァー・メッセルが設計した当スイートは、1953年に初めて公開されました。その演劇的精神、妥協のない職人技、文化的意義を継承するために、細部に至るまで徹底した修復作業を実施、当時の姿が再現されました。

修復プロジェクトは、文化的・歴史的な深みと意味のある空間を称えるという、ザ・ドーチェスターの揺るぎない理念を体現するものです。遊び心あふれるエレガンスと重層的なデザインを特徴とするスイートは、英国屈指の熟練した職人や保存修復師が率いるプロジェクトにより、明確さと当初の意図を取り戻します。

オリヴァー・メッセルは1904年にロンドンで生まれ、20世紀で最も独創的な舞台デザイナーの一人として知られています。バレエ、オペラ、演劇における革新的な作品で高い評価を受けた後、その幻想的な世界観をインテリアデザインにも応用し、戦後のデザインとして、ロマンチックかつ表現豊かなアプローチを確立。1953年にザ・ドーチェスターで手がけた当スイートは「自分自身が住みたいと」語った空間であり、そのビジョンを最も完全かつ鮮やかに表現した傑作として、今もなお色あせることなく受け継がれています。

修復工事により、スイートのすべての要素が1953年の輝きを取り戻しました。修復を主導したのは、イギリスの「王室御用達」認定を受けた保存修復専門会社。伝統的な技術を用いた作業は2,000時間を超え、2,750枚以上の23.5カラットの金箔が使用されました。

今回の修復作業の中で発見されたもののひとつに、廊下とドローイングルームをつなぐドーム型天井に描かれた手描きの壁画があります。メッセル自身が描いたバラのアーチは、長い間、ペンキの層の下に隠されていましたが、ペンキを丁寧にはがし、彼とその精神への敬意を込めて復元されました。

デザインの復元と同時に、現代のライフスタイルを反映するための控えめなアップデートも実施。現代的な要素が、精巧かつシームレスに融合されました:Bang & Olufsen のテレビが、メッセルのイラストがプリントされた格納式パネルの後ろに配され、雰囲気を損なうことなく現代の快適性を実現しています。

スイートの再オープンは、30年以上にわたるザ・ドーチェスター最大規模の改装工事を経て実現します。客室、「ザ・プロムナード」、「ヴェスパー・バー」のリニューアルに加え、スイートが劇場のような本来の壮麗さを回復したことにより、ザ・ドーチェスターは、進化への新たな一歩を踏み出します。

歴史的なスイートの再生ストーリーは今年9月まで続きます。そして、2026年初頭に、ペントハウスおよびパビリオンの修復を実施予定です。

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