- 2026.08.06
文藝春秋は、韓国文学界の梁貴子(ヤン・グィジャ)氏による長編小説『願うのは私に禁じられたこと』(原題:『나는 소망한다 내게 금지된 것을』)を、2026年7月23日に刊行した。本作は1992年に韓国で発表されて以降、累計150万部を突破しているロングセラーで、韓国の20代、30代の女性読者を中心に圧倒的な支持を受けている。日本語版は小山内園子氏の翻訳による。
物語の主人公は、女性のための電話相談員を務める大学院生、カン・ミンジュ。DVや性暴力の被害相談に日々耳を傾ける彼女には、ある計画があった。人気男優ペク・スンハを拉致し、監禁するという計画である。「男たちの加害への復讐」と信じて計画を実行に移した彼女は、周到な準備を重ねたのち、ペク・スンハを誘拐する。舞台となるのはソウルの集合住宅の一室で、奇妙な監禁生活の行方を描く。
本作は1992年の発表当時、韓国で賛否両論を呼んだ問題作で、発売から半年で50万部を売り上げた。日本で社会現象となった『82年生まれ、キム・ジヨン』(チョ・ナムジュ著)の先駆け的存在とされ、韓国の読者からは「破壊力では『キム・ジヨン』をしのぐ」と評される。韓国では近年、読書を通じて自分らしさを表現しようとする文化的潮流「テキストヒップ」が広がっており、本作も若い読者の間でSNS上で取り上げられている。
著者の梁貴子氏は1978年にデビューし、韓国社会の現実を鋭く見つめる作品で数々の文学賞を受賞してきた。1998年の長編小説『矛盾(未訳)』は現在もベストセラーリストの上位に位置し続けている。日本語版の翻訳を手がけた小山内園子氏は韓日翻訳者・社会福祉士で、ク・ビョンモ『破果』(岩波書店)のほか、すんみ氏との共訳でチェ・テソプ『韓国、男子』(みすず書房)なども手がけ、韓国の女性をめぐる社会問題を描いた作品の翻訳を数多く手がけてきた。
日本語版は四六判の単行本と電子版を同時発売しており、文藝春秋の公式サイトでは試し読みも公開されている。紀伊國屋書店や丸善ジュンク堂書店などの主要書店のほか、ネット書店で購入できる。
書 名:願うのは私に禁じられたこと
著 者:梁貴子(ヤン・グィジャ)
翻 訳:小山内園子
発売日:2026年7月23日
仕 様:四六判軽装、328ページ
定 価:紙版2,992円(税込)、電子版2,800円(税込)
出版社:文藝春秋
文藝春秋公式サイト:https://www.bunshun.co.jp/
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