秋のカナダ・オンタリオ州は、紅葉を楽しむメープル街道やアルゴンキン州立公園を訪れる旅が人気ですが、紅葉シーズン後の冬の時期、特にクリスマスや年末年始にかけて、毎年恒例の人気イベントやアクティビティが多数開催される予定で、観光客に評判を得ています。

　羽田空港から直行便が就航しているトロントでは、11月から12月にかけて、様々なクリスマス関連イベントが予定されています。約100年の歴史を持つ「サンタクロース・パレード」（11月15日）は、トロント・ダウンタウン、ブロアストリートからセント・ローレンスマーケットまでの約5キロのコースをサンタクロースに扮した市民や山車が練り歩き、今年からは5キロのチャリティー・ランも開催されます。かつてウィスキー蒸留所として使われていた建物が、ギャラリーや劇場、レストランやショップなどのエンターテインメント複合施設に生まれ変わった「ディスティラリー・ディストリクト」では「トロント・クリスマスマーケット」（11月20日～）が約1か月にわたって行われ、クリスマス関連アイテムを販売するブースのほか、ビールやホットラムとともにライブコンサートを楽しむことができます。トロント市庁舎前広場、ネイザンフィリップ・スクエアでは、屋外アイススケートリンクが登場するほか、11月28日は市庁舎のクリスマスツリー点灯式「カバルケード・オブ・ライツ」（11月28日）が、大勢の市民と観光客が見守るなか行われ、打ち上げ花火やライブステージでイベントを盛り上げます。

　ナイアガラでは、本年11月21日から約2か月のあいだ「ウィンターフェスティバル・オブ・ライツ」が開催されます。ナイアガラの滝周辺5キロの道路沿いに200万個のイルミネーションで飾られたディスプレイを施し、冬のナイアガラの夜を煌びやかに照らします。開催中は様々なイベントが用意されているほか、毎週金曜日と12月21日からのクリスマス・ウィークには毎日午後9時から打ち上げ花火も予定されています。冬の時期のナイアガラは、およそ氷点下20度まで下がる気温と滝の飛沫が作り出す不思議な氷の造形も見どころのひとつです。

　オタワでも、ホリデーシーズンを盛り上げる「クリスマスライツ・アクロス・カナダ」が12月2日からスタートします。期間中は国会議事堂を含む、ダウンタウンや川向うのガティノーの主要な建物が美しくライトアップされます。2日のオープニングでは、セレモニーやライブパフォーマンス、ホットチョコレートやオタワ発祥のお菓子ビーバーテイルを無料でお楽しみ頂けます。また、年明け1月下旬からは世界遺産・リドー運河をメイン会場に、北米最大の冬のお祭り「ウィンタールード」（2016年1月29日～）が開催されます。オタワ近隣の公園の複数の会場において、雪で作られた大型の滑り台が設置されるほか、氷柱のコンテスト、ライブパフォーマンス、氷上のトライアスロンやベッドレースなどユニークな競技も行われます。冬期のリドー運河は、全長7キロ以上におよぶ世界最大の屋外天然アイスリンクとしてギネスブックにも登録されており、観光客もスケート靴をレンタルして、リドー運河でのアイススケートを楽しむことができます。

　冬期は、フライトやホテルの予約が比較的しやすい時期となっており、観光名所や博物館、美術館といった施設も夏期に比べて混雑が緩和されるため、のんびり見学できるのも冬のオンタリオ旅をおすすめする理由のひとつです。